第339話 嗅覚障害
数年前から、嗅覚に問題があることは感じていたが、最近いよいよ匂いを感じなくなってきた。味覚はあっても臭いが殆んどない。カレーくらい強烈なら分かるが、ごま油の香ばしい香りは全く感じない。逆にどんな汚い公園のトイレでも悪臭を感じない。
慢性のアレルギー性鼻炎を抱えているから、薄々原因の想定もできるが、臭いの障害はどうしても日常生活に支障があるわけでもないので、まあ今まで放っておいた。
数日前、意を決して耳鼻科へ。蓄膿と言われたら面倒なことになる。結果、通院治療となったが、完治には長い時間がかかると言われた。それでも点鼻薬が相当効いているようで、昨日あたりから今まで感じたことの無い臭いが…。良い香りにしろ、いやな臭気にしろ、自分の周囲はこんな臭いで囲まれていたとは…。
ところが良いことばかりでもない。食べ物だ。香りも楽しめるはずだったが、刺身を食べれば生臭く、脂っこいものはむせ返る臭いがする。思えばここ暫く、食べ物の好き嫌いがなくなり、何でも食べられるようになったのは嗅覚障害のお陰だったのかも。


