May 09, 2008

第278話 イエメンで日本人誘拐!?

 イエメン中部で起きた日本人誘拐事件。無事にスピード解決されたのは何よりだが、危険度情報で上から2番目のランクの地域によくもまあ行ったものだと思う。

 旅行会社のツアーとは言うが、自分達は全く知らなかったのか。そんなことはあるまい。この辺りまで行く人はそれなりに海外旅行の経験が豊富な人だ。外務省の危険度情報くらい見ているはずだし、行く前にその国の歴史をちょっと調べただけでも僅か10年くらい前まで内戦状態だったことくらい分かるはずだ。何しろ国民一人当たりの銃器所有数はアメリカに次いで世界第2位である。

 私も現地で雇ったドライバー兼ガイドにマーリブの状況は尋ねた。彼曰く「以前よりは安全になったが、途中に油田の施設があって、まだ危ない。」そんなところに欧米に行くのと同じようなイデタチで女性がノコノコ行けば非常に目立つ。イエメン人の対日感情は非常にいい。そんなことも幸いだったのだろう。

 ところで35万円のツアーだったそうだが、私が行ったのは13万円でホテルまでの送迎のみ付いているというシンプルなもの。現地のガイド・ドライバーは着いてから探したり、近場はタクシーを借り切って移動したりで、滞在期間の行動経費は全部で1万5千円位だった。それでも充分に素晴らしいスポットに行くことは出来たし、危険を感じることはなかった(唯一例外は走行中に突然ポコッとボンネットが開いたタクシー)。

 こんなことでイエメンの印象が悪くなってしまうとすれば、残念なことである。

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May 04, 2008

第277話 やはりフィリピン航空は…

 短期駆け足でセブに行ってきたが、それにしても高い航空運賃。燃料サーチャージはちょっとおかしくないか。先々月にイエメンまで往復しても1万円ちょっとだったのに遥かに近いセブが1万5千円以上するというのはどういうことだろう。エミレイツだから石油も安い??

 機内食も相変わらずだ。先回乗ったエミレイツが豪華だっただけに非常に見劣る。今回乗った飛行機は恐らくエミレイツの中古機なのか、機内にアラビア文字が目についた。テレビが座席ごとに付いているのは良いとしても、突然画面が消えたりして何とも具合が悪い。隣のフィリピン人の年配の女性の画面はハナから映らず、アテンダントにクレームをつけていた。すると「あー、これは故障しています。」で終わり。まあ、フィリピンらしいといえばフィリピンらしい。

 挙句に帰りのマニラ便は大幅な遅れ。「機材の遅れにより出発時間○○分程度遅れます。」とは言うがその時間になってもボーディングも始まらない。成田に着いたのは予定より1時間半遅れだった。荷物が出てくるのも遅く、駆け足で電車に乗り込んだが、なんとやっと終電に間に合ったという有り様。もし、終電に間に合わなかった時はタクシー代やらホテル代は自前なのかな??飛行機から降りるときに聞いておくべきだった。

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April 24, 2008

第276話 フケも抑えるシャンプーバー

 セブの手造り天然石けん“Jabon de Cecila”に新たなラインアップが加わった。まず、シャンプーバー。頭皮は皮膚の中でも最も無防備なところだそうだ。市販のシャンプーはその成分を見ただけでも引いてしまう。(シゲシゲと見ている人は少ないだろう)そしてバージンココナッツオイルベースのこのシャンプーバーはフケも抑えてくれるので有り難い。

 セミハンドメイドが楽しめるパウダーリンスも天然成分のみで配合されている。ハーブを加えて自分だけの配合を楽しめるのでお風呂の時間が待ち遠しくなるだろう。

 カカオの木のウッドビーズが素材のナチュラルバッグもボタニカルな楽しめるアイテム。ニューヨークの五番街の専門店でも扱われているこのバッグはサンプルを見た女性達からも「欲しい~」とせがまれてしまった。(貴重なサンプルだからアゲないよ)Cid_000b01c8407ec38fb0506401a8c0fbc

時間がある人はチラッと見てくださいね。

http://shop.jabon-de-cecilia.com/

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April 21, 2008

第275話 レイテ戦記(2)

 レイテ決戦とはよく言ったものだと思わざるを得ない。もう既に制海権も制空権も奪われた時期になお人員を補給し続ける司令部。その時期にはフィリピンから台湾に逃れて避難する幹部すらいる状況だというのに。

 送り込まれた兵士も上陸して間もなく状況が分かり、そこから先は自活作戦という名の死の彷徨である。見つかれば銃弾を浴び、隠れ通していても待っているのは栄養失調による衰弱死。

 ところで、明らかな数字が見当たらないが、フィリピン人の被害も相当なものだったことは容易に想像がつく。ゲリラ化して米軍の一派となった者の被害だけでなく、米軍の爆撃によるものが多いとはいえ、相当の民間人も巻き添えになったようだ。それでも住民の大多数の反感は日本人に向けられていた、という事実を忘れてはならないだろう。

 レイテに限らず、末期にはフィリピン全土で同じような状況にあったようだ。フィリピンから幸運にも復員した方々によって書かれた本も少なくない。フィリピンに関わる日本人も多い昨今、フィリピン人に対する接し方がちょっと失礼ではないかと見受けられる人が少なくないが、そのような本を1冊でもよいから読んでみて欲しいと思う。彼らに対する見方や接し方も変わってくるはずだ。

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April 19, 2008

第275話 レイテ戦記

 ふ~、やっと読み終わったレイテ戦記。全部読みきるのに数ヶ月も要してしまった。全3巻のボリウムもそうだが、大岡昇平氏のライクワークとも言われる力作。読む方もしんどい。何しろ史実や調査に非常に忠実かつ詳細に記述しているため、非常に数字や固有名詞、それに古い用語が多く、相当気合を入れて読まないと何が書かれているのだかサッパリ掴めない。だから寝床で読む本としては重すぎ、読むときはよ~し読むぞ、と覚悟を決めて読んだ。

 それはさておき、先般の戦争とは一体何だったのか、と考えさせられるキッカケとなる作品だ。南方からの物資補給路にあたるフィリピン確保と死守を時の参謀が重視したのは事の善悪は別として理解に及ぶとしても、刻々と不利な状況へと変化する情勢を客観視できずにズルズルと精神論だけで無用に多数の兵士を死に追いやったとしか思えない。

 数字は捏造されない限り真実を語る。昭和19年以降フィリピンに投入された兵力59万人に対して46万人以上の戦死者。レイテ島に限っては投入84千人に対して生還者はたった2千5百人とほぼ全滅に近い。一方で米軍のレイテにおける戦死者は3千5百人。飛び道具の相手に刀で切り込む決死隊ではどう見ても結果は目に見えている。装備の違いも勿論歴然としているが、それ以上に組織なかんずくも軍隊の幹部の偏向思想とは恐ろしい。

 レバタラで論じるのは虚しいが、せめて1年早く降伏していたら、と思わずには居られない。

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April 12, 2008

第274話 ドバイ

Photo  イエメンに行くためにはドバイで乗り換えるのが一般的だ。ここは最近では高級リゾートが次々に開発され、とてもアラビアとは思えないような光景が拡がる。もっとも私には高級リゾートは然して興味の対象ではない。それと、もの凄い勢いの建設ラッシュのため上海の浦東と似たような風情で、あまり味わいは感じられない。 帰りのフライトはドバイでの待ち時間が12時間ほどあり、入国にはビザも要らないので、ちょっと街の散策に出た。

 さて、一体ここはどこの国なんだ?顔ぶれを見ると90%以上はインドかパキスタン辺りの南アジア人だ。アラビア人はほとんど見かけない。空港からゴールドスークに向かう超満員の路線バスに乗ったら、運転手さえもインド人っぽい。金持ちのアラブ人はこんなゴミゴミしたところに居らず、違うところに居るのか。

 スークの主もほとんど南アジア人。レストランもそれらの店が多く、独特のスパイスの香りがそこらじゅうから漂ってくる。ここでアラビアらしさを求めることは今や出来ないようだ。

 金曜の午後ということもあって、道路も混んでいて、タクシーもなかなかつかまらないので、ひたすら歩いた。事前にドバイでは日中1kmも歩くと暑さでぶっ倒れると聞かされていたが、まだそんな時期でなかったので助かった。この街は深く切り込んだクリークで東西が分かれていて、“アブラ”と呼ばれる渡し舟を使う。片道5分程度だが、1ディルハム(約25円)と安く、しかも周囲の景観も楽しめるので3回も乗ってしまった。クリークの中はこの渡し舟で過密状態で、ガッツンガッツンぶつかりながら走ってゆく。手すりなど無いからじっと座っているしかない。

 ゴールドスークは貴金属のショッピングが大好きな人には楽しいところだろう。歩いていても、ショーウィンドウの中のゴールドが眩しい。買い物をしようと思っていたスパイススークは金曜だからなのか、スーク全体が閉まっていた。Photo_2

 ところで、これだけのハブ空港でありながら、空港内はあまり整然としていないし、それにトイレが少なく、かつ汚い。それに乗り換え待ちの人たちがあちらこちらの通路に寝そべっていて、一昔前の京成上野駅さながらだ。ドバイ自体を目的地に再びここを訪れることはないだろう。

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April 09, 2008

第273話 地盤沈下

 最近は日本人であることの誇りが損なわれる事態が政治的にも経済的にも多くなってきた。ジャパン・バッシング→ジャパン・パッスィング→ジャパン・ナッスィングの流れだ。今回の旅ではドバイから先は確かに日本人がほとんど乗っていない飛行機だが、そういうことなのか、と改めて認識した次第。

 国際線の飛行機内ではいくつかの言語に対応できるようフライトアテンダントが配置される。さて、ドバイからサナアに向かう機内では、「機内では、次の言語での対応が可能です。」とアナウンスされている。「アラビア語」(まあ、当然か)、「英語」(これも当然だろう)、「マレー語」(作業者かな)、「フィリピン語」(イエメンにもメイドがいるのかな)、「中国語」(ウーン、最近の力関係から仕方ないか)、「韓国語」(おい冗談だろ)、以上。中国語までは、そうかな、と思ったが、韓国語が出てきて日本語は出てこない。

 これは最近の世界各国での共通した現象ではないのか。天下泰平のノホホンとした日本人は、道路やら年金やら内向きの問題には敏感だが、外で起きている課題にももう少し感心を持つべきだろう。外交問題はジワジワとダメージを与えてきて、気がついたときにはもう遅い。

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April 07, 2008

第272話 トヨタ、ソニー、パナソニック

 イエメンの人たちは総じて日本贔屓だとは聞いていたが、行ってみると、確かにそうだ。いや、予想以上だ。東洋人顔だと、多くの人が「ヤバニー?」と聞いてくる。「そうだ。」と応えると、「Wellcome to Yemen!」と返ってくる。

 そういう言われて悪い気になる旅行者もいないだろう。ただ、彼らがどこまで日本のことを知って好きになってくれているのか、あまり浮かれた気になるのも考えものだ。彼らは、こちらが日本人だとわかると、「トヨタ、ソニー、パナソニック」とハンで押したようにこの三つのブランド名を連呼してくる。街を走っている乗用車の半分以上は日本の中古車だし、そのうちほぼ100%近くがトヨタ車だ。彼らはこれらの製品の性能の確かさを通じて、そういうモノを造る日本人は凄い、と思っている。必ずしも日本人の価値観や活動に共感したと言うわけではなく、我々が虚構の芸能人に憧れるのと似通っている。

 それでも、折角贔屓にしてくれているのだから、確かな日本ファンの国を増やす外交的努力をしないとすれば、なんとも勿体無い。雇ったガイド兼ドライバーは、「この道路は中国の人たちが来て作ったとか、ドイツの援助で作ったとか、いろいろ聞かされたが、日本が何かをした、という話はとうとう出てこなかった。

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April 04, 2008

第271話 世界遺産

Photo  サナアの旧市街は街全体が世界遺産に指定されている。そのことについては訪れた者は誰もが納得することだろう。築数百年といった建物に当り前のように今でも人々が住んでいる。モスクから聞こえてくるコラーンの響きを聞きながら、迷路のような路地を歩いていると、中世にタイムスリップしたかのようだ。

 私が宿泊した安ホテルも築300年の7階建てで、エレベータはなく、内部の階段も石を積んだだけの昔のままだ。午後になると乳香を焚くので厳かな香りに包まれる。部屋から外を見やると、多くの建物の窓の外に小さなデッキがついている。何のため?不思議に思いホテルのマネージャに聞いてみたら、“冷蔵庫”なんだそうだ。サナアは夜はグッと冷え込む。だから夜になると冷やしたいものを窓の外に出しておくのだそうだ。なるほど。Photo_2

 そんな折角の世界遺産も、ある一点については非常にがっかりさせられる。ゴミが多いのだ。歩きながら人々はゴミをポイポイ捨てていく。そのあたりはフィリピンと同じだ。実際に、スークの中を歩いていた時に上からフルーツの皮が降ってきたこともあった。住人が窓から捨てたのだろう。タクシーに乗っていた時には、ドライバーは飲み干したペットボトルを走行中に車外に投げ捨てていた。

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March 31, 2008

第270話 ワディ・ダハール

Photo  ワディ・ダハールはサナアから15キロと近く、手頃な見所だ。訪れた時は風が強く、少し埃っぽかったが、なかなかの威容だ。ここの小さな岩山の上に建つロックパレスは70年位前に当時のイマームの別荘として造られたらしいが、どう見ても酔狂な建物だ。

 ここはサナア市民の気軽な行楽地にもなっているらしく、訪れる人も多い(勿論、ここでも居るのは男性だけで女性の姿は見かけない)。ここでも日本人と分かるととにかく話しかけられる。屋上からのパノラマもなかなかで、居心地も悪くない。何と言ってもオネダリの少年が居ないというだけでも有り難い。

Photo_2  帰り際には変わったものを見ることができた。ジャンビアダンスと言って、彼らが腹に差しているナイフを抜いて、振りかざしながら踊るのだ。結婚式のお祝いの流れでやってきたグループが花婿を囲むようにして踊っていた(当然、花嫁の姿はない!)。さて、帰ろうとしても雇ったタクシーの運ちゃんがいない。なんと、ダンスの輪の中に入って踊っている。おいおい、仕事中じゃないのか?

 

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