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April 26, 2005

4話 そんなバカな!その1(2)

 床板はその日の夕方になっても来る気配はなく、さすがのM課長も私の険しい表情を察して、請負会社の社長を呼びつけた。社長は捲くし立てるようにビサヤ語で何か喋ったかと思うと突然泣き出した。本当に。(フィリピンでは泣けば何でも許してくれるというカルチャーがある、とは聞いてはいたが)ビサヤ語であーだこーだ言っているが私には何だか分からない。分かったのはM課長はこの請負会社の社長にすっかり感情移入してしまって、少なくとも彼はこの請負会社の社長を許してしまっているということだ。曰く、まだバンタヤンという島で板のカットをやっている。明日出荷する予定だ。私はこの明日出荷ということも信用せず、残された日程から、とにかく開始日から起算して8日以内に間仕切り工事が完了できなかったら賠償金を支払う、というメモを即興で作り、社長にサインをさせた。この社長はうなずいてサインをするよりすべがなかった。このメモとサインの有効性ははっきり言って自信はなかったが、プレッシャーにはなったようだ。
 結局、床板は工事開始日から7日目に到着し、最終日の突貫工事でどうにか完成した。しかし、ブラストの粉塵が飛び散り、連休明けの仕事は各自拭き掃除から始まったことは言うまでもない。
プロジェクトの進捗は現地人任せではとんでもないことになる。大きな教訓であった。それにしても、M課長の直属の上司の総務部長Tは休暇中ということで、期間中最後まで姿を見せなかった。敬虔なローマンカトリックのT部長の価値観ではホリーウィーク中は宗教上の価値観が全てのことに上回るということだろう。ヤレヤレ。

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Comments

現地人を使って仕事をするということは、日本人の常識の範囲で判断してはいけない、ということですね。なるほど。

Posted by: センセイ | April 26, 2005 at 03:54 PM

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