« 第26話 チョロまかし(その3) | Main | 第27話 フィリピン流挨拶 »

August 04, 2005

第26話 チョロまかし(その4)

 フィリピンではアンダーテーブルは日常的なことで別に驚くほどでもないのかも知れないが、事実を知ってしまえば、放っておくわけにもいかないだろう。幹事役の彼はケータリング業者にあることを持ちかけた。食材は注文の80%用意してくれればいい。その代わり10%分は俺によこせ、と言ってきたそうだ。業者は取敢えずは自分も儲かるから応じたのだろう。このあたりにもフィリピンの人達の価値観が表れている。日本人なら、バレたときの将来にわたる損失とを天秤にかけて考えるだろう。
 マニラにある日系企業の管理部門の方は言う。
「細かいことはモグラ叩きのようなもので、きりが無いから、知らんぷりしてますよ。でも、鳥は手に乗せりゃ肩に乗る、肩に乗せりゃ頭に乗る。とんでもないことをやってくれたやつもいますよ。経理のマネージャ自らですよ。」彼の話によれば・・・
 会社の規模や業種にもよるが、材料を仕入れてモノを作り、売って後から代金回収をする流れからは、通常、運転資金は月の売上高より多い金額で持っていなければ、資金ショートの危険と背中合わせになる。そうなると、業績順調な企業では現金を中心とした流動資産はそれなりにあるはずだ。毎月の現金水位のボトムラインを知っている件の経理マネージャはこんなことをやっていたそうだ。大きな金額の入金があると彼は自分の定期預金口座にいくらか金額を移す。そして、月末には会社の口座に戻す。月末の帳尻は合っている訳だから、ほどほどの金額でやれば誰にもわからない、ということだ。勿論、銀行側の誰かとツルんでいなければ出来ないことだ。(チクられてバレる)要は会社が受け取るべき利息の何割かをちょいと失敬したわけだ。それでもその当時の定期預金の金利は少なくて12%、危なっかしいと言われていたフィリピン・ナショナル・バンクでは16%くらいだったから大変な金額を抜き取られたことになる。
 その後彼の会社でそのマネージャがどうなったのかは知らない。

|

« 第26話 チョロまかし(その3) | Main | 第27話 フィリピン流挨拶 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/91498/5307337

Listed below are links to weblogs that reference 第26話 チョロまかし(その4):

« 第26話 チョロまかし(その3) | Main | 第27話 フィリピン流挨拶 »