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February 11, 2006

第90話 労組対策(2)

 では、どのような労務対策が有効か。基本給の引上げは限界があるし、それをするくらいならフィリピンに出てきた意味がない。幸いなことに、フィリピン人はスポットでの福利厚生でも相当の満足感を感じる。例えば食堂の昼食券やアイスクリーム引換券の支給などは好評であった。それと、運動会やクリスマス会などを節目に行い、家族も招待する、といった行事を通じて会社への愛着信を感じてもらう、といったことも効果があるといわれ、多くの日系企業は行っていた。
 それでも社員数が増えてくれば、隅々までの動きを把握するのは容易ではない。ある企業では組合結成のための社員投票が行われる事態に至った。ここはマクタン加工区でないところに位置していたので、トライシクル同業者組合に話をつけ、投票当日のトライシクル運行を取りやめさせた。トライシクルの運転手にとっては、労働組合よりも、会社の存在の方がはるかに重要なわけだ。結果、投票に来る為の足は封じられ、投票は否決となったそうだ。
 別の日系企業では、組合問題から社内でピストル発砲騒ぎにまで発展した会社もあり、この国で労働組合といえば、かなり危険な問題であり、最も用心しているテーマのひとつなのである。

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