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May 04, 2006

第115話 アドレナリン(3)

 イべントにおいてオフィシャルな部分は比較的容易に決められる。ある程度の雛形があるからだ。それらをちょっとカスタマイズさせれば良いだけだ。ただ、それらに枝葉をつける作業は関係者の主観のバラツキもあって、なかなかまとまらないものだ。
 プロジェクトのメンバーは彼らなりに真面目に取り組んでいるが、彼らの意見はパッチワーク的なアイデアが多く、それらをまとめても整合性が取れないことが多い。それでも、開催予定日の1ヶ月くらい前からは毎日深夜までミーティングとなった。このあたりから彼らの中で一人二人とやがて脱落者が出てくる。脱落といっても止むを得ないのだ。彼らの生活習慣で家族を犠牲にして仕事に時間を割くというのは、そもそも価値観に反しているのだ。そんな中でも、システム課長のJと彼の部下N,環境課長のLは最後まで付き合ってくれた。毎日夜中までディスカッションしていれば、お互いの腹の中は理解できるようになってくる。そうなれば彼らの行動力は素晴らしいものがある。
 イベント請負会社が提案していた進行要領に対して、彼らは私に代わってほぼ適格に修正を要求していた。何をすべきかフェーズ合わせさえきちんとできれば、それを具現化させる能力を彼らは充分に持っている、ということを私自身が身を以って理解し始めたのはこの頃からである。

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