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July 07, 2006

第129話 仕事の精度

 フィリピンで今も仕事をしている方々、特にフィリピン人を相手に仕事をしている方々の苦労は尽きないだろう。仕事のプロセス上の進捗にもイライラさせられるが、仕上がり具合についても「何だっ、これは!」となることが多い。
 会社の制服を着ているということは、フィリピンでは一種のステータスである。女子については一応更衣室はあるのだが、誰もが制服のまま通勤する。帰りがけに買い物をするときでも制服のままだ。“私は○○会社に勤めているのよ”とでも言いたげである。ところが、この制服も良く見ればいい加減なつくりだ。
 染色の色が違うくらいでは誰も驚かない。胸ポケットの位置が最大で10センチくらい異なっている。襟の形や大きさもバラバラである。中には明らかに生地の材質が違う者がいた。傑作だったのはボタンの数が5個の者、6個の者、はたまた大きさや材質が違ったり、人生色々である。多少の誤差という範疇は超えていて、これではとてもユニフォームと呼べる代物ではない。こんな状態でよくも堂々と納品するものだとむしろ感心してしまう。そして、クレームをつけたところで希望通りには100年たっても出来ないだろうと、脱力感が支配する。
 こういったことに完璧を求める人はフィリピン人相手に事業をすることはまず無理だ。「大体出来ていれば良しとする」くらいで彼らと向き合わないと、こちらが空回りするだけだ。勿論、日本に向かってはジャパニーズスタンダードでなければ相手にされない訳だから、間に挟まると、ストレスはなお一層のものとなる。

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