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October 31, 2006

第166話 怪しげな輸入食品たち

 検疫でOUTになった食品のなかでフィリピンからの輸入品はどれくらいあるだろうか。結論から言うと、そう多くはない。分母が小さいということもあるだろう。ザックリ言ってワインなどアルコール類はヨーロッパからのもの、肉類は南北アメリカ、野菜は断然中国、魚介類も中国が圧倒的で、次にタイ、ベトナム、インドネシアといったあたりで、フィリピンも僅かではあるがなくはない。

 フルーツとしてのマンゴーは先般の報告の通りであるが、ドライマンゴーも2社のものが酸化防止剤:二酸化硫黄残留量で引っ掛かっていた。ドライマンゴーってどこのだろう?因みに酸化防止剤としてBHTは良く聞く名前だが、TBHQというのが厳しく制限されているそうだ。酢や醤油など、国内で見かけたこともないが、ソルビン酸が要因である。あとは気になったのはスナック菓子や麺類。多くは酸化防止剤が問題のようだ。エッグパイなどは保存料。魚介類で“腐敗”による、などはふざけるな!ということだ。

 こうしてみると、国内に輸入されて出回っている食品は、“狭き門”をくぐり抜けてきたエリート達と言えなくもない。

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October 30, 2006

第165話 超テキトーなマロングラッセ

 もう旬は過ぎてしまったが、3週間前に仕込んで瓶詰めにしておいたマロングラッセ(モドキ)を開封した。どんな味覚に仕上がっているか、たかがこれしきの物でも案外ドキドキするものだ。

 月イチ週末ステイの山小屋は山梨県の白州にある。たまにしか行かないから、夏なら草刈、今頃なら落ち葉の始末で時間はつぶれて終わってしまう。この辺りは自生している山栗の木が多く、毎年9月から10月にかけては傘をささないと危なくて散歩も出来ないくらいだ。それらを目当てのサル軍団の出没も多い。

 栗は蛾が開花期に花に卵を産みつける?らしく、実の中に小さな青虫がいることが少なくない。昨年は冷夏のせいか虫は少なかったが、今年は収穫した栗の半数には虫が入っていた。皮むきが下手くそなので、ポロポロになってしまったが、ロゼワインと蜂蜜という超シンプルな仕込みで冷蔵庫に入れておいた。Dsc00041

 フィリピンでは栗を売っているのを見たこともなく、やはり季節ごとの味覚の楽しさは日本ならではのものだ、と思いにふけり乍ら食していると、あっという間になくなってしまった。なくなる前に慌てて写真を撮った。

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October 28, 2006

第164話 食品輸入はタイヘンだ

 バージンココナッツオイルを化粧品として輸入、取扱う段取りは概ね出来ているとして、食品としての扱いには、そもそも当社で出来るのか、そして何が必要なのかなど調査中であるが、調べてみると非常に多くの輸入食品がいろいろな面で規制を受けていることに驚かされる。と同時に、そんな食品にそんな危険性があったのか、ということにもショックを受ける。

 例えば、暇なときにポリポリかじっているピーナッツを始めとするナッツ類。そして唐辛子など香辛料。これらは保管状況が悪かったりすると発がん性物質となるアフラトキシンとかいうカビが発生するそうだ。日本人の大好きな海老などは最近はインドネシアやベトナム産が多いそうだが、これらも狭い飼育場で病気が発生しないように投与している薬品により、基準値を超える物質が検出される例が非常に多いそうだ。これらを含めて100品目以上がノミネートされている。

 これらの商品は輸入ごと毎回の検査命令対象品目だそうだから、輸入者のコストと経済的リスクは多大なものだろうと検疫所の方も言われていた。

 さて、フィリピン。この国から輸入される食品で、現在、検査命令対象品目に指定されているのは、ウニ(フィリピン産のウニなど日本国内では見たことないが)、バナナ、マンゴーの3品目。フルーツ類は農薬が問題で、政府に指定されている業者の品物以外は、そもそも輸入が出来ないようだ。

 5月の法改正で法的なハードルが高くなり、食品の輸入は面倒でコストのかかるな仕事のようだ。

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October 27, 2006

第163話 中華系フィリピン人

 日系企業では国をまたいだ拠点間の生産ライン移管が頻繁に行われる。販売市場や安い労務費を勘案すると、フィリピンから中国やベトナムなどへの移管の流れは今後も続くだろう。そうなると、具体的な生産技術の移管のためには、英語-中国語の通訳が求められる。

中国側のラインリーダー達(やはりここも多くは女性だ)が数ヶ月滞在するためのインフラも全て整い、必要な通訳も数人確保した。

さて彼女達はやってきた。ところが通訳を介しても言葉が通じないのだ。通訳のレベルかな?断片的には通じるようだが、仕事で指示を飲み込める状況ではなさそうだ。通訳の彼らも手に負えないと言い出した。何故か?

中国の現地法人は華南にある。そこから来るのだから多くは広東語の連中と見ていたのが間違いだった。中国では華南の人間はあまり真面目に働かず、働き者は東北部の満州の人達で、華南の工場と言えども、作業者は東北部からの出稼ぎだと聞かされた。彼らは北京語である。そうか、では、北京語が出来る通訳を探せばよい。

 が、そうは問屋は卸さなかった。セブ辺りにいる中華系は殆どが、華南それも福建省出身で、話す言葉も福建語だと言う。これではまともに言葉が通じないはずだ。結局その後、新聞広告で募集を出しても北京語が話せる者は1名しか採用できなかった。

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October 24, 2006

第162話 マイホームかマイカーか?

 仮にあなたに持ち家がなく、自家用車もないとしよう。真面目に一生懸命働いて、少しお金が貯まったとする。マイホームとマイカー、もし同じ値段で手に入れることが出来るとしたら、どちらに手をだすだろうか。

  日本人の感覚ではそもそも家や土地の価格の方が乗用車を買うより通常はるかに高額だ。そうなるとあり得ないことではあるが、両者が同じ価格なら多くの日本人はマイホームに飛びつくだろう。 

  現地の会社では、取引銀行と提携してマネージャ向けのローン枠を組み、実質上の利子補給をマイカー、マイホームに限って行っていた。スーパーバイザーからマネージャになり、ローンが組めるようになると彼らは間違いなくクルマの購入に走る。家とクルマが同じコストなら、日本人の感性なら家が先だ。何よりもフィリピンの高い借家の賃貸料(月額家賃は4年払い続けるとその物件を買えるほど高い賃料が設定されている)から考えても家を先に手に入れたほうが、その後のファイナンスを考えても有利なはずだ。 

  しかしフィリピンではクルマのステータスは我々日本人が考えるよりもはるかに高いようだ。100%と言ってよい。どのマネージャも真っ先にクルマのローンを組む。

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October 21, 2006

第161話 革靴と運動靴

 手造りこだわり石鹸を扱っていながら矛盾していそうだが、フィリピンには手造りのものより工業製品の方が高いことがある。日本では考えられない話だが、多くの場合は輸入品である。人手を省いて機械に置き換え、コストを下げるのは日本では常識だが、フィリピンでは“人手で出来ることは出来るだけ人手でやる”ことが多い。そうしないと失業者が増えてしまうであろう、というお家事情もありそうだ。

 そのせいか、価格体系が日本とは逆転しているものがある。私はフィリピンを訪れると、カバンにスペースがあれば、よく革靴を買って帰る。品物がしっかりしていてとにかく安いからだ。反対に運動靴は輸入品なのかどうかわからないが、革靴より高いことが多い。セブにいた時、同じ時期に買ったのだが、運動靴1900ペソに対し革靴(しかも皮底)1200ペソ。運動靴はもはや擦り切れていて使えないが、革靴はまだしっかりと現役だ。

 フィリピンの手造り品は案外しっかりしているのだ。(但し、200ペソの革靴はやめよう。革が硬く、くるぶしの辺りが擦り切れて血を見ることになる)

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October 18, 2006

第160話 フィリピン人の価値観

 日本人の感性から言って、フィリピン人には恩を仇で返されたと思っている人は多いはずだ。日本人の感性や価値観から見れば、かなりの部分、その通りであろう。しかし、実態は角度を変えて見ることも必要だ。彼らの文化に照らして見たらどうなのか。

 メイドに給料の前払いをしたら、途端に田舎に帰ってそれっきり、などは良く聞く話だ。返せるアテもないのに給料を借りる。借りたはいいが、返せない。要は合わす顔がないのだ。だったら借りなきゃいいじゃないか、と言うのは日本人の価値観。この感性を押し付けていたらどこまで行っても相互理解など不可能だ。

 彼らは金を貸してくれたことに対する恩義(ウタンナローブ)は感じているのだ。しかし返せないことに恥(ヒヤ)を感じ、姿を現すことが出来ないのだ。フィリピンで「恩知らず」とは最も恥ずかしい概念で、そのように言われることはとても不名誉なことだ、と同僚のフィリピン人に聞かされた。恥の文化と言う点では、日本人同様にフィリピン人は敏感だと彼は言っていた。カネが絡むと心が揺らぐのはどこの民族も同じ。流儀が違うだけだ。

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October 16, 2006

第159話 化粧石鹸、選んでますか?

 化粧石鹸に関わりはじめて約1年、石鹸の良し悪しにも曲がりなりにも門前の小僧宜しく知識が多少ついてきた。石鹸については自分でも様々なオイルを使い、うまくいったり失敗したり、実際に作っていると、だんだんと様々なことがわかってくる。

 最近は、いわゆる中和法で作ったような、工業製品では使用していて寂しささえも感じてしまう。単なる衛生用品ならそれでも良いが。

 輸入されている数多くの石鹸も、良し悪しを判断する際は、効果効能もさることながら、どうやって作っているのか、に視点を当てることが必要だ。成分表示がないものは化粧石鹸としてはそもそも違反、もっての外であるが、水酸化ナトリウム以外に、○○酸○○などという表示が並んでいるものも考えものだ。コンビニで買った、たかがおにぎりやサンドウィッチですら危なっかしいのだから、化粧石鹸(もどきの雑貨石鹸も含め)での危うさはあまり理解されていない。

 手造り天然石鹸であれば、そのような心配は皆無である。肌に合う、合わないは天然だからこそあるのだ。自分に合うものを見つけ出せれば一生の供になるだろう。

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October 13, 2006

第158話 5S(3)

 5Sとは主に生産現場における品質管理上の、そして行動管理上の規範であるが、このうち4Sは対処療法で改善できる。しかし“身”を“美”しくという躾だけは人間の内面の改善を要求するものだ。三つ子の魂百までも、と言うが如く、既に大人になった者に躾などできやしない。これが簡単に出来るなら、もっと手前の世代の学級崩壊とか、校内暴力など、とっくに改善されている。

 ところで、フィリピンでの5Sのうち躾は“Self Discipline”として、紹介されポスターも作られていた。しかし、残念なことにやはり、行動の根っこの価値観の部分まで変わった者などいやしない。いや、期待する方にこそ無理がある。文化の違いから来る価値観を変えさせようなどという考え方は、相手にしてみれば大きなお世話。4Sまでは理解され受け入れられるが、残りの1“S”は国内にいる身の回りの日本人にこそ、もっと徹底しよう。

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October 12, 2006

第158話 5S(2)

 以前、とある日系の銀行のV.Pが訪問されたとき、工程案内をしたときのことである。約1時間のサイトツーリングの後で、私は尋ねてみた。勿論、大事なお客様の工程見学がいきなり行われることはないので、工場内の整理整頓は行われていたはずである。

 I氏の評価は極めて良好だった。

「私達はフィリピンで工程の視察を行うときはまず床を見ます。腰から上の高さは見ても良くわかりません。しかし、腰から下の高さの秩序がどれだけ維持されているか、これは誰でもわかります。ここは今まで見た中でかなり良い方です。」

 はっきり言って、現地スタッフ任せなら、こうはならない。この視察に先立って、例により工程内をほっつき歩いて気づいたのだが、スナック菓子の袋や粉々の菓子類が床に散乱していたのだ。生産ラインで菓子を頬張りながら作業など、もってのほかであるが、床のゴミ達がそれを物語っていた。技術的なことは私もわからないが、このような気づきは私でも可能だ。後は指摘して、直させるアクションがあるかどうかだけである。

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October 10, 2006

第158話 5S

 現代フィリピンはあらゆる面でアメリカの影響が強い。文化的にはそこかしこにスペインの影響を感じるが、今の社会の規範は、伝統的な土着の価値観とアメリカの社会規範が渾然としている。彼らは独立国でありながら、アメリカを兄貴と呼ぶ。そんなフィリピンでも日本がもたらした近代文明(ちょっと大げさ)らしきものも無くはないのだ。

 フィリピンには、規模の大小は別にしても、実に多くの日系企業が活躍している。日系企業は往々として、日本の文化や価値観を持ち込む。その中には「大きなお世話」と思われる迷惑な持ち込みもあれば、結果的に歓迎され、取り入れられているものもある。

 町のあちらこちらの汚れや公衆道徳からは以外に思う人も多いだろうが、フィリピン人は総じて清潔好きだ。但し、自分のテリトリー内部だけである。街中ではゴミはポイポイ捨てるし、誰もとがめない。しかし、自分達のテリトリーに限って言えば、実にこざっぱりしている。

 少し古い概念ではあるが、いわゆる“5S”は彼らには受け入れられやすい日本のカルチャーの一つだ。整理・整頓・清掃・清潔・躾はもはや“Kaizen”に続く、日本発の国際語でもある(むしろ、本家の日本ではやや崩壊しつつあるようだが)。果たして、本当に彼らの行動に実際に反映されることはあるのだろうか。

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October 09, 2006

第157話 バージンココナッツオイル(2)

ちょっと粗っぽいが、Dr.Hifaのレポートを訳してみた。本当かな?と思うほどの効果のオンパレードではあるが、このうちいくつかのことは、ここ数ヶ月自分でも人体実験で確認済みだ。足の踵の白いゴワゴワはオイルを塗って1ヵ月半ほどでポロポロとれてなくなってしまったし、ココナッツオイル石鹸で頭皮のフケとも無縁になった。「info_.doc」をダウンロード

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October 08, 2006

第157話 バージンココナッツオイル

 早速、パラパラとではあるが、天然手造り石鹸“Jabon de cecilia”もWebで売れているそうで、販売して頂いているディーラー様からもご注文の様子を伺った。

 驚いたのは、男性からのオーダーが多いそうで、これは意外なことである。せっけん自体の品質は間違いないので私達も自信を持ってお勧めしているのだが、関心を持っていただくのは主に女性と決めつけていたのはステレオタイプな価値観だったと反省しきりである。

 ところで、バージンココナッツオイル自体にも、素材として検討してみたいという業者の方も居られて、やはりココナッツという素材を生かした製品は面白そうな素材だと再認識した。Dr.Fifaのレポートでは、食用、そして化粧用に多くの効果が記されている。         

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October 05, 2006

第156話 フィリピンの歳入増

 最近NNAのニュースで移転価格税制の記事を読んでいたら、大なり小なり海外進出を考えている企業なら無関係な問題ではないだろう、ということを思い出した。多くの企業は当り前のことながら利潤の最大化が課題だ。極端に言えば法律違反でなければ何でもやる。最近お騒がせの某最大手家電メーカーの偽装請負問題なども土俵をずらしてみれば、法的問題など何もないのだ。

さて、問題となる移転価格とは、グループ内会社間の販売価格を意図的に上げたり下げたりして、双方の利益を操作し、結果的にグループ全体として支払う法人税を最小化しようとする企みだ。どこの企業でもギリギリまでの解釈をするのも不思議なことではない。

 個人レベルではどうか。国際租税条約(日本は40~50カ国と結んでいるそうだが)で、個人の総収入に対する課税を任地の国で合算して課税できることになっている。幸運なことにフィリピンでは当局による総収入把握という行動がなされず、我々も本国で受け取る収入(勿論日本国内では住民登録もないため非課税)を知られることもなく、フィリピンにおける現地給与に対してのみ課税されるだけであった。

 フィリピンは慢性的歳入不足だ。居なくなってから言うのも卑怯との批判は甘んじる覚悟で言えば、外国からの駐在員の総収入把握をしっかりやれば、いくらかでもフィリピンの歳入増に寄与するはずだ。

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October 03, 2006

第155話 台風その後

 先の台風Milenyoに関する情報は既に多くのブログでも取り上げられてるので、状況はフィリピンファンの方なら既にご高承の通りである。マニラの吉田様からも写真が届いたが、中でもフィリピンらしい光景と感じられる1枚である。2typhoon

 被害の大きさは、最大瞬間風速100M以上だったそうだから、今回は雨もさることながら、風の被害が大きかったようだ。それにしてもフィリピンの木は根張りが浅いせいか、風に弱い。日本の木は強風で枝が折られることはあっても、根こそぎ倒されることは滅多にない。報じられている限りでは、亡くなられた方は数十名というが、報じられている写真などからは、よくそれくらいで済んだ、とも思ってしまう。
 さて、写真から感じ取れることは、起きてしまった事はそれはそれとして、既に前向きな活気が感じられる。それはそれでこの国らしくて良いのだが、また次の台風が虎視眈々とフィリピンを狙っている。油断することだけはないように。

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