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November 28, 2006

第175話 部下の数

 フィリピン人社会は日本人が考えている以上に、メンツの社会だ。特に会社では顕著な様相を示す。日本で会社の中での人物の軽重を示す端的な尺度は肩書きだ。勿論フィリピンでも肩書きは重要だ。何故ならそれはストレートに給与に反映するから。

 もう一つ彼らが重要視するのは部下の人数である。ここには二つの理由があるようだ。一つは部下が多いほどエライという見かけ上の問題。もう一つは恩の売り買いというフィリピン人独特の感性が働いているようだ。部下が減ってしまうと、この恩の売り買いをできる相手が減ってしまうからだ。要は影響力を行使できる人間が減ってしまうということは、この国の社会では自分の立場を非常に大きく揺るがす。

 会社ではある時期から、生産品目が増え、購入する原材料が大幅に増えたことから、それまで購買及び物流を一人のマネージャに任せていたのを二人のマネージャに責任範囲を分けたのだが、フィールドが狭くなったマネージャはしばらくの間かなりモチベーションがダウンし、意気消沈していた。

 この国で組織を変え、異動させようとするときは、彼らのメンタリティもよく理解してかからないと、想定外のリバウンドを食らうことになる。

 

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November 21, 2006

第174話 無添加石鹸シャンプー

 最近、セシリアさんから戴いたシャンプーバーでここ2週間くらい洗髪をしている。市販の普通のシャンプーは成分表示を見てもわかるとおり、化学品のかたまりだ。私は専門家ではないので、はっきりしたことは言えないが、合成の界面活性剤は毛根から体内に入り込むと言われているし、そもそも禿げる原因にもなるそうだ。

 昨年までは全く気にもせずに普通のシャンプーを使い続けていたが、今から考えてみれば、台所洗剤で頭を洗っていたようなものだ。今年からはバージンココナッツオイルの天然石鹸で洗髪するようになってから、まずはフケがピタリと出なくなった。だが、やや軋む感じがあったのも事実。そこでこんどはセシリアさんが何ヶ月もかかって試作した天然シャンプーバーである。Dsc00045

 何と言っても泡立ちのキメの細かさと言ったら、ちょっとこれ以上のものは無いだろう。洗髪時の使用感はとても良い。問題はキシミであるが、一般にクエン酸とかレモンをそこに混ぜるとか色々なリンスのレシピもあるようだが、ちょっと面倒だ。えーい、これでいいだろう。使ったのは普通の酢。洗面器に20CC位入れてすすぎ、シャワーでさっと流しただけ。結果は、と言えば、言うことなし!調髪用の化粧品も不要。髪はしっかりまとまるし、パサツキ感もない。もう一人モニターの女性にもトライしてもらっているので、そのような意見も参考にしていけば良いものになるはずだ。

 これで、風呂場でのナチュラルライフは完成。次は歯磨き粉かな。

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November 19, 2006

第173話 新蕎麦

 最近はセブあたりでも日本人の食に関して、バラエティある選択肢も増えてきているようだ。私が滞在していた数年間でもラーメンは確かに進化した。それでも蕎麦だけは変わることはなく、どこに行っても乾麺を茹でた蕎麦でしかなかった。まあ、原料のそば粉が気温や湿度にうるさいのだから、致し方ないことでもある。

 さて、日本では新蕎麦の季節。蕎麦粉が手に入ったので、早速打ってみることに・・・

とは言っても、素人の蕎麦打ち。うまくいくときもあれば、お釈迦のときも。Photo_6

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ニッパチだとなかなか難しいので3:7で打ちましたが、まあまあしっかりした蕎麦ができました。因みに馬券は外しました。

セブでもやがておいしい蕎麦が食べられるようになるのだろう。そのときが楽しみである。

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November 17, 2006

第172話 中国の足音

 今日だけで、事務所に鉄屑の引合いが2件ほどあった。私のところは学習塾もやっているが、古物商の認可も持っているので、たまに中古二輪車の引取り依頼などの問合せもある。(よって安いスクーターもあります)

 さて鉄屑だが、最近フィリピンの友人からも3000トンクラスの中古船(バラ積み船)はないか?と聞かれた。目的を聞いたらスクラップメタルを台湾経由で中国に出すと言っていた。最近は造船業界も活況だそうだが、2-3年後にできる新造船をアテにしては、今運びたいモノは運べない。中古船市場もタイトだそうだが、どっちみち、船舶には素人なので手を出すことは難しい。

 この鉄屑も聞いたら中国向けだそうだが、中国の基幹素材獲得への執着はすさまじい。先般、中国からダイナモの大量引合いがあったが、提示された価格は中の銅線欲しさの価格であったと思われる。最近の電線盗難の行き先なども、誰でも凡そ予測ができている。

 私の零細企業にも最近の中国の影響を感じた今日この頃である。

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November 14, 2006

第171話 海外研修生

 これはちょっとひどい。青森県の縫製業者が外国人の研修制度を利用して、不当な待遇で働かせていたという報道。タダでさえ県の最賃608円(時給)しか払わない上、残業は割り増しどころか時給300円ソコソコで働かせていたという。しかも悪事がばれないように対外用の勤怠台帳では残業分はつけずに、振込口座も残業分を分けるという周到さ。

 今、中国はアフリカ各国にバラマキの資源外交を展開中。しかし、そんなことでは人心を得られないことは既に先輩である日本は学んだ。今の日本がすべきことは信頼され尊敬される付き合いかたをすることだ。

 だからこのような“犯罪”はただ犯罪としての捉え方だけでなく、国益の毀損にも繋がる行為でもある。今回の”被害者”は中国から来た研修生とのことだったが、今までは中国から来た研修生の犯罪や不法在留の方が心配されていた。でもどうやら日本人の経営者側にも不埒な輩もいそうだ。日本に来た彼らの日本に対する評価ということにもっと気を配ってもらいたいものだ。

 この研修生の関係でフィリピンで人材を送り出しているエージェントの知り合いがいるが、ちょっと心配になる出来事だ。制度そのものの存亡にも繋がってしまうからである。

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November 11, 2006

第170話 ODA

 最近の新聞で、ODAの不透明な負の部分として、ラオスでの井戸掘削に現地で15万円で掘れるものに200万円を投じている、と報じられていたが、さもありなん。

 セブでも私がいた当時、ODA関係者だったかJICA関係者だったか、我々が居住していたビレッジの中で、大豪邸に一人で住んでいた方がいた。また、農業指導で来られていた方達は毎週土日はセブカンでゴルフ。民間の駐在員である私はは、土曜は勤務だから、日曜しかゴルフ出来なかった。政府関係の立場上メンバー扱いされていたのか、或いは公費でメンバー件をレンタルで得ていたのか、どうしていたのか。温厚な方達で私も一緒にプレーさせて頂いた事があるが、随分と優雅なものだと感心したものだ。

 大使館や領事館の夏休みは1ヶ月ほどあったそうだし、もう少し政府関係者は待遇に見合った働きをして欲しいと言っても、バチは当らないのではないか。

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November 09, 2006

第169話 時間の感性(フィリピン人)

 時間に対する感性といえば、やはり先のイギリス人以上にフィリピン人はルーズに映ることが多い(勿論彼らの中にもキチンとした人は少なくないのだが)。

 あるFという銀行の幹部が昼食を一緒にしたいとFAXをよこしてきた。フィリピンでは接待の案内は電話で相手の都合を確認するというより、一方的にいついつどこで食事をしたい、と通知してくることが少なくない。それはそれで考え方の違いだから仕方ないのだが。

 さて、言われた通りティンガオという中華料理屋で、12時ちょっと前から私は待っていた。大体接待する側が先に到着しているというのが日本人の当り前の感性であるが、彼らはまだいない。ここはフィリピン、まあ仕方ないか。それでも1時からは会議だ。さすがに12時半を回っても現れぬ彼らを待つほど、お人好しではない。

 遅れるなら遅れると、店に電話するくらい出来たはずだ。この銀行に対するプライオリティが以後グッと下がったことは言うまでもない。因みに日本の銀行の資本が入った銀行であり、接待者の名前にも日本人の名前も記されていた。

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November 06, 2006

第168話 フィリピン人の発音

 私はどちらかと言えばラーメン好きなほうで、セブにいた時も、ちょくちょく来来軒に立ち寄った(最近はおいしいラーメン屋さんも増えたらしいが)。なぜ来来軒なのか。私はラーメンの中でも塩系が好みで、ここの塩ラーメンはとても気に入っていた。

 ところが、塩ラーメンを頼んでも醤油ラーメンが出てくることが多いのだ。始めは自分の発音が悪いのかな、とも思っていたが、同じような経験をした人も結構いたようだから、日本人とフィリピン人の発声の捉え方の違いかもしれない。“しお”を早口で言えば“しょ”と聞こえなくもない。そうすると、英語では最初に聞こえた母音の音で単語を判断されることが多いそうだから、“しょうゆ”と捉えられてしまうのかもしれない。「し・お・ラーメン」と、意識的に区切って言うようにしてからは、間違いはなくなった。

 ところで、フィリピン人の苦手な発声に“tsu”がある。塚田さんは「ちゅかだ」、三井は「みちゅい」、バランバンの造船所は「ちゅねいし」となってしまう。日本でも鹿児島以南の人達の発音でも似たような発声をよく聞く。日本人のルーツはあちらこちらからだろうが、言葉の発音という面から、フィリピンとの繋がりも感じずにはいられない。

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November 02, 2006

第167話 時間の感性(イギリス人)

 私の教室(実は学習塾もやっています)では英会話を教えるためにイギリス人が在籍している。素人に英語を教えるだけなら、私でも事足りるが、講師が日本人というのと英国人というのではイメージがだいぶ違う。事実、問合せがある場合、聞かれるのは「ナニ人が講師ですか」という質問である。「英国人です」という応えは既にプライオリティが高い。残念ながら「フィリピン人です」と答えると、反応は半減以下になるだろう。日本人が英語を習うときは青目金髪でなくてはならぬ!?

 ところが、このイギリス人という人達に対して日本人は鹿鳴館時代よろしくまだ誤解が多い。はっきり言ってかなりいい加減である(それでも彼はアメリカ人ほどいい加減な連中はいないと言って見下しているが、どう見ても50歩100歩だ)。

 彼は掛け持ちで都内の英会話スクールでも教えている。が、最近彼はそこの教室から契約を切られたそうだ。彼曰く

「電車が遅れたので、教室に入るのが3分遅れた(遅刻)。」

「3分でも遅刻は遅刻でしょ。生徒はお客さん。待たせちゃだめだよ」

「遅刻って、たった3分。しかも電車の遅れは僕のせいじゃない。。それにその時は生徒もまだ来ていなかったから、迷惑はかけてない。あの女の人(多分そこのマネージャ)、ちょっとおかしいネ。クレイジー。」

日本人の感性では、電車は時々遅れるもの、それを織り込んで余裕を持って出勤する。しかも、結果として誰も被害を蒙ってないのだから、問題にしなくてもいいじゃないか、という感性は、異質な日本のビジネス社会では受け入れてもらえない。

 そう、あれだけ自己主張する欧米人でも、時間管理には結構甘い人だっているのだ。いや平均的日本人より相当いい加減だ。

 時間に対する感性の開きで、日本人とフィリピン人の距離を東京と大阪くらいにたとえると、イギリス人は名古屋辺りだ。どうも日本人の方が世界中で仲間はずれにされそうだ。

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