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July 25, 2007

第227話 予防管理か事後処置か

 フィリピン人は実におおらかだ。モノは壊れたら直せばいい。その時考えればいい。悪く言えば問題先送り、とも言えるが、壊れてから直すのは考えようによっては資源の有効活用だ。

 わが国では先頃の地震の原発が槍玉に上がっているが、隠蔽体質は別としても、指摘の多くは予防管理部分が充分だったのか、ここが問題とされているようだ。確かに予防管理とは段取り作業の一部と見れば、トラブル発生による諸々の影響は軽減できるのだろう。

 フィリピンでは停電は日常茶飯事。しかし、加工区でこれはたまらない。ジェネレータがあるとは言っても、時間的限度があるし、切り替え時に短時間でも寸断がある。ある時、あまりにも停電が頻発したので、加工区内の電力供給の責任者を呼んだ。Tシャツ、サングラスの彼は謝る気はサラサラ無い。

「最近の停電の多くはパーツの老朽化が原因だ。使えないパーツはちゃんと交換しているから大丈夫だ。

「古いパーツは分かっているのだから、予め交換すべきじゃないのか?」

「そんな無駄はできない。だめになったら交換する。問題ないじゃないか。」

仕事で彼らと付き合っていて、何とも言いようのないストレスを感じるのはこんな時だ。価値観の接点が噛みあっていないから、どこまでも平行線。予防管理という言葉をフィリピンでは定着させることは難しいだろう。

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Comments

壊れるまで使う!
これがフィリピンの基本ですね。

部品も新品かどうか分かった物じゃありません。
もったいない精神はいいのですが、度を遥かに越えた対応には、いつもうんざりさせられます!!

Posted by: moimoi | July 26, 2007 at 02:39 PM

そうなんです。ものによりけりですね。事後処置で被害がないものと、まさかのトラブルを回避すべきものとの区別が必要ですね。

Posted by: 富嶽庵 | July 26, 2007 at 11:21 PM

心中お察しいたします。このような場合は、予防措置についての具体的な作業手順を図解して、文書で渡し、署名させるのが一番確実ですが、時間がかかります。
私の会社は、精神年齢が低いエンジニアが大勢いて、楽しい事はなんでもやっていいと考えている節があります。職業倫理とかプロフェッショナリズムなんて存在しないのでしょうか。

Posted by: pogi kofi | August 01, 2007 at 01:24 PM

pogikofi様。始めまして。
どうしても、その場でなんとかすりゃいい、という考え方が、どうやっても変わりませんね。

Posted by: 富嶽庵 | August 01, 2007 at 01:34 PM

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