第234話 自己受容性
仕事でフィリピン人を使う場合、日本人を扱うのと同じように対処してしまう日本人は少なくない。中には以心伝心という日本人独自の価値観すら期待している人もいる。長く付き合っていれば段々と見えてはくるが、裏づけあるデータも必要ということで、少々費用もかかるが、マネージャ全員の内面調査を行った。自分でもお試しでやってみて、なかなか納得できる結果が出たので、全員にやってみようとなったのである。
まず想定通りなのは、誰もが高給願望志向が突出していた。次に有能リーダー願望。どういうことかと言えば、力のあるボスの下に付き、有利な状況に身を置きたいという、フィリピン人独特のメンタリティがありそうだ。ここでは当然、恩の売り買いが行われる。組織親和性やコミュニケーション志向も比較的高く、突出を嫌う彼らの意識とも合致する。
ネガティブな面では計画策定性が低い。彼らは命じれば計画を詳細に立てるが、実行する意識は元々は薄い。また、総じて規則強制性も低く、互いのイザコザを好まない彼ららしい。
ほぼ全員に共通しているのは、自己容認性が高いことだ。常に自分は頑張っている、自分は悪くない、という感性だ。最近、日本人でもそんなタイプは増えてきているが、彼らの場合、自己評価は驚くほど楽観的だ。
どおりで、人事考課や昇格の面接であれだけ強気に自己主張できるわけだ。

