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August 25, 2007

第233話 暗黙の了解

 マクタンの加工区では当然外資系企業がその存在の中心になるが、全体として共通の利益の為に団結して行動するとか、そういう側面は見られない。様々な国から来ているのだから、仕方の無いことだ。

 そんな中で、日系企業は互いに情報を共有したり、互いの争いごとを避けたりする作用が働く。日本国内における企業行動そのものとも言える。では、争いごとのタネとは何か。何と言っても人材の引抜だ。これはまさしくご法度である。短期的には引き抜かれた方には即座に困るという状況。先々を見れば、好待遇で引抜き合戦を始めれば、給与相場に跳ね返る。

 だから、マネージャやエンジニアが応募してきた場合に、現職で別の日系企業に在籍中の者は採用できなかったし、退職して間もないものの場合も、前職の会社に問い合わせて互いの了解の下に採用した。

 ところがMEPZ2に米系のLというプリンターを製造する会社が来てからというもの、遠慮なく持っていかれた。欧米系はそこの責任者も今結果を出せなけりゃ自分の身に降りかかる。全体の協調などと、呑気なことは言っていられない。農耕型と狩猟型の違いそのものだ。

 やがては、日本人同士のこの暗黙の掟も形骸化していくだろう。

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Comments

さすがに欧米系、割り切った考え方ですねえ!
日本の会社には、血は通っていますが、競争力は劣るのでしょうか?

Posted by: moimoi | August 27, 2007 at 10:10 AM

どうやら肝心のフィリピン人には浪花節は通用せず、好条件の欧米系に流れます。ここは日本人の意識の切替のほうが必要かもしれません。

Posted by: 富嶽庵 | August 27, 2007 at 11:15 PM

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