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September 12, 2007

第237話 泥はかぶらない

 「○○部長がこう言っている。だからこうしなさい。」と、課長が部下に仕事の指図や説明をしたらどうだろう。部下は頼りない上司と思うだろう。「自分の言葉として言えないのかよ。」と。一般的には、そう思われるのも心外だから、多くの管理者は自分の言葉として話すように努める。

 フィリピンではそうはならないことが多い。仕事の指示をする際でも、「according to Mr.○○, …」となり、部下に有無を言わせず、納得させてしまうのだ。ところが、指示や命令を通しやすくする作用だけでなく、別の目的も見え隠れする。

 運転が乱暴で、喧嘩っぱやく、トラブルの絶えないドライバーDの交通事故回数が解雇のレベルに達した。総務部長Tはどうしますか?と聞いてきた。甘い処分ではかつて解雇された連中も騒ぎ出すし、ルールが瓦解する。当然、規則どおりの対処を言い渡した。

 それから数日して総務課長Uが言ってきた。

「Mr.○○、注意した方がいいですよ。Dはあなたを恨んでいます。総務部長は、Mr.○○がクビにするよう言っているので君は解雇される、とDに言いました。」

要は都合の悪い話は、自分の言葉として伝えずに、あの人がこう言ったから君はこうなった、と自らドロを被ることを避けたのだ。

 お陰で、Dの写真をビレッジのガードにチップとともに渡し、来ても入れさせないようにしたり、朝夕の通勤時の通るルートや時間を変えたり、余計なことをさせられた。

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Comments

泥はかぶらない!
いいタイトルですね(笑)
記事を読んで、そのとおりなので、思わず笑ってしまいました。
責任転嫁までは、行かないのかも知れませんが、まあ、それに近いようなもんですね。
何処の会社も、本当に同じです!!!

Posted by: moimoi | September 12, 2007 at 02:17 PM

やはり支配された歴史が長い、というのも影響しているようにも思えます。
仕事の場面ではイライラしますね。うまくいかなかったときの言い訳も目に見えます。「あなたの言ったとおりやったんですが。」

Posted by: 富嶽庵 | September 12, 2007 at 11:52 PM

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