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November 09, 2007

第245話 給与の格差

 給与に関して言えば、各国夫々の事情で特色があるが、日本の社会で少なくとも同じ会社や役所内での格差はかなり小さい(正規の社員や職員であれば)。年齢給と職能給が中心だからだ。そして職能給はどんな職種の仕事でも概ね年齢に比例して上がってゆく。だから貰っている給料の何倍も組織に貢献する者もいれば、数分の一の貢献すらしない者も、そう差は生じない。

 一方、フィリピンは完全に職務給社会だ。年齢は一切関係なし。どういう仕事(職務)への対応力を持っているか、これだけで決まる。夫々の職務給テーブルは一定の幅を持っていて、ある程度の昇給はあるが、まあ数年で頭打ちになる。それ以上給与が欲しければ違う職務にチャレンジするしかないが、そう簡単なことではない。しかも、ワーカークラスともなると、賃金テーブルの幅はごく僅かで、ミニマムウェッジが上がらない限り、下方にへばりついたままである。日本だったら正社員ならブルーカラーもホワイトカラーも殆んど同じように昇給するから、大きな違いだ。

 尤も、最近の工場現場の非正規化は作業現場における労務費の職務給化が狙いであり、ホワイトカラーは職能給、ブルーカラーは非正規化で職務給という流れだ。であれば、職務給は年齢に関係なく誰でもほぼ同一の賃金だから、需給バランスによる若干の変化はあっても、今後もボトムレベルでへばりついて推移するだろう。

 どうやら、日本も職能給の正社員と職務給の派遣請負社員という構図で、フィリピンほどではないにしろ、本格的格差社会へと向かう流れは止まらないだろう。

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