« 第322話 なぜか観覧車 | Main | 第324話 ハンマーム »

April 02, 2009

第323話 アルク城

 恐ろしい思いをした観覧車を後にして、バザールの中の食堂でシャシリクとビール。ナン(パン)は黙っていても付いてくる。サマルカンドの食堂でもそうだったが、中に飲み物やスナックを売っている一角があって、支払の際は、食べ物は食堂の人へ、ビールは売店の人へ、と別々に支払うのでちょっとややこしい。

 アルク城は旧市街と新市街のちょうど間にある旧跡で、つい90年ほど前までブカラ・ハーンの居城だったそうだ。残酷なハーンだったらしく、門の前の広場では自分に逆らうものはことごとく処刑していたとか。Himg0045

 さて、入場門をくぐると例によって入場料だが、ここは840スム(約600円)とやたら取られる。この城壁の上からは市街地がよく見渡せる。しばらく景色を眺めているうちに、ビールを飲んだせいか小用を足したくなった。キョロキョロ見回していると、カモを探しているガイドの目に留まってしまった。

 「トワリェート」というと彼はなんと片言の日本語で「トイレ、こっち」と言って道案内を始めた。断ろうにもトイレも行きたいし、仕方ないので付いてゆく。(小用を済ませている間に親切ガイドがいなくなっていればいいなあ)という期待も空しく、彼は扉の外で笑顔で立っていた。(こりゃもう逃げられないな、あとはいくらに値切るかだ)

 城内を案内しながら確かにいろいろ英語で説明を聞かされたが、こちらの頭の中はチップをいくらに値切るかで一杯で、何も記憶には残らない。さて、そろそろ降りようとすると、彼は当然のように「私は良いサービスをしました。チップは20ドルです。」と来た。あまりの高額要求に、それならこちらも極端なことを言ってやろうという気になる。「チップ?冗談じゃない。私はガイドを頼んでいない。ボランティアだと思っていた。」彼は動作もオーバーに「あなたは私の説明を聞いていた」と言うので「私はガイドを頼んでいない。でもトイレに連れて行ってくれた。そのことに対しては1ドル払おう。」と言うと、「10ドルでどうだ。これが全てだ。」と情勢が変化。それでも私は取り合わず、外に出ようとすると、しつこく付いてくる。雲行きもおかしく雨も降り出してきた。傘も無いのでタクシーが必要だ。私は折衷案で、彼に「マリカホテルに行くので、運転手と5000スムで行くように交渉してくれ。」と言って彼に5ドル握らせた。彼も落としどころと思ったのか、今度は快くOKして運転手に交渉してくれた。

 ここに限らず、旧市内でもとにかくガイドの売込みが多い。「明日はどこに行くのか」とか聞いてくるから終日ツアーの売込みだ。中にはビックリするくらいの美人もいて心が揺れないでもなかったが、翌日タシケントに異動する日とあっては如何ともしがたい。

|

« 第322話 なぜか観覧車 | Main | 第324話 ハンマーム »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/91498/44542127

Listed below are links to weblogs that reference 第323話 アルク城:

« 第322話 なぜか観覧車 | Main | 第324話 ハンマーム »