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March 31, 2010

第366話 メシ代

 数年前からヨーロッパは物価が高くなったとは聞いていた。ロンドンで地下鉄乗るのに1000円かかるとか、そういうのは為替からくる感覚かな、と思っていたりもしていたが、ヨーロッパではどちらかといえば発展(再)途上国のスペインだから大したことはなかろう、と高を括っていた。

 ところがそうでもない。普通の食堂で定食のランチにグラス1杯のビールで2000円くらいは飛んで行くのだ。店先の木陰のテーブルでノンビリのランチは悪くはないが、懐を気にしていては、味覚も半減しようというものだ。バジェット派としてはそうなると公園の売店に目がいく。大きめのホットドッグひとつと缶コーラで6ユーロ(750円)。これでも安くない。

 それともう一つ何とかして欲しいのは食事の時間だ。この国では昼食は14時~16時、夜食は9時過ぎになる。日本人の食生活から見れば2,3時間遅い。13時半頃レストランに行った時も「まだやっていない」と断られてしまった。客はいるにはいるのだが、見れば食事はしていない。お茶しているだけだ。仕方ない、ビールでも飲んで時間を待つか…。Photo (写真のツマミはオリーブの塩漬けで、これはなかなかGood!)

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March 27, 2010

第365話 Hondon の Bar

 滞在していたHondonについてもちょっと紹介しておこう。ここはAlicanteから40km程度内陸にある。周辺の景色はというと、どこまでも標高千メートルに満たないなだらかな丘が連なっている。乾燥しているから大体は殺伐とした山肌であるが、アーモンド、オリーブ、オレンジ、レモンといった灌木が植栽されている。Photo

 ところどころに村があって、Hondonもそれらのひとつだ。彼のお父さんの家は土地が2000平米でプールもあるが、この辺りでは小さい家だと言っていた。どこの家も防犯のために屈強な犬を飼っているので、迂闊に早朝に散歩などできそうにない。どんな小さな村でもBarは2軒や3軒はあるそうで、Barは飲むところ、というよりは村の人たちの社交場というところだろう。ここにも5~6軒あった。

 Paulに連れられてその中の1軒に3日続けて行った。彼はここの住民になって1年も経っていないが、もうすっかり溶け込んでいて、誰とでも顔見知りだ。彼が私を紹介してくれたので、言葉は通じないものの、雰囲気的には何だか仲間になったような感じ。

 さて3日目の夜、また同じBarにいった。その日はちょっと暖かかったりしたものだから、外のテーブルで飲んでいると、若い女性(25歳くらいカナ)が近づいてきた。確か一昨日会った女性であることはすぐに思い出したので、「オッラー!」と声をかけると、彼女も「オッラー」と言って近づいてきた。

 そして次に何があったかというと…、彼女はやおら顔を近づけ、ナント、私の両方の頬に頬ずりをしてくるではないか!テレビや映画で見慣れた光景とは云え、こんな挨拶は実を言うと初体験なのだ。ましてや相手は20代の美人!

 間違いなく、目が点になっていたはずの私をPaulは見逃さなかった。「何をそんなに驚いているんだい?」だと。彼女の写真を撮り忘れてしまったことは今でも後悔している。

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March 23, 2010

第364話 アリカンテ城

 アリカンテという街のことは今回ここに来るまでほとんど知らなかった。気候は滞在している内陸のホンドンよりも海に面しているだけマイルドで、3月ともなれば心地よい。海岸沿いはビーチリゾート風で観光で来ている人も案外多いようだ。古くからの町で路地裏は歴史を感じさせる雰囲気を持っている。

 しかし、この町のシンボルは何と言ってもアリカンテ城だろう。丘の上から睨みつけている威容はどこから見ても目を引く。見ているだけでも素晴らしいが、登ってみると更に感動すること請け合いである。無料のエレベータで簡単に訪れることができる。

 何と言っても地中海である。真っ青な海に突き出た半島は如何にも、という景色で、太宰治が見たら「この俗物め」とか言って目を背けるに違いない(残念ながら月見草は生えていない)。また、兼高かおるが見たら「ここは地中海の真珠です」というかも知れない。それでいて訪れる人もそれほど多くないから、落ち着いて静かなのも気に入った。Paulも「どうだ」と言わんばかり。Photo_5

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March 18, 2010

第363話 スペイン時間(2)

 さて特急は予定より約40分遅れてアリカンテに到着。思っていたより大きな町だ。彼の家はまだここから車で約40分、40kmほど内陸にそうだ。Paulのお父さんAlanが迎えに来てくれていた。道路状況は良く、交通量も少ないが、片側1車線のカーブがある道路で時速130kmはちょっと出し過ぎって感じ…。聞けばAlanは元空軍のパイロットだそうだから、スピードには慣れている?

 さて、夕食も終わり、時差もあって明らかに眠気を催してきたので、お休みなさい、を言うと、朝は何時に起きるかと聞かれた。居候が遅くまでゴロゴロ寝ているのも宜しくなかろうと、「6時半か7時頃」と答えると、「そんなに早く起きてどうするんだい」という。「朝は快適だから、周囲を散歩したい」と言うと、「あっ、そう…」てな感じ。使わせて戴いている部屋はバストイレ付のかなり大きな部屋だ。

 さて、翌朝Paulがもう「7時だけど起きなくていいのか」と部屋に来た。「7時って冗談でしょ。まだ真っ暗だよ。」と寝ぼけながら私。でも時計を見れば、しっかり7時を回っている。アリカンテは緯度も東京と大して変わらないし、東京は6時を過ぎればもう明るい。でもここでは暗いのだ。結局太陽が昇ったのは7時半頃だ。Photo

 そのくせ、ここでは夕方は7時頃まで明るい。標準時の設定がおかしいんじゃないか??スペインで標準時はフランスと同じで、ロンドン-1HRとなっている。が、地図を見るとイギリスとフランスは大体同じ経度であり、スペインはどちらかと言うとイギリスよりはむしろ西にある。いつもイギリスとは張り合っているフランスが1時間早めたのは分かるとして、スペインも無敵艦隊が敗れたのがよほど悔しかったのカナ。

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March 15, 2010

第363話 スペイン時間

 例えばフィリピンで日本人が仕事をしたり生活を送っていたりすると、時間の概念の違いにはストレスを感じることが多い、というのが多くの人の共通した実感だろう。

 さて、スペインではどうか。地下鉄は素晴らしい。あと何分何秒で電車がやってくるか、という電光掲示板があって、実際にその通りに電車がやってくる。さて、国鉄の長距離列車はどうか。

 バレンシアから、目的地のアリカンテまでは特急で2時間少々だ。Paulが言うには、駅は特にスリが多いから注意しろ、と言う(脅す)のでカバンを抱えてベンチで座っていた。早くこの不安定な緊張から抜け出したいと思っていた。予定時間の15:20になっても列車が来る気配が無い。係員に尋ねたら、彼女は英語が通じた。「アリカンテに向かう特急は遅れていますか?」ところが彼女の答は「It’s on time.」。(おいおい、もう時間が過ぎているのに着てなくて、オンタイムか~)

結局、20分ほど予定より遅れてやってきた。あとでPaulに聞いたら、「スペインでは20分くらいの遅れはオンタイムね。」とか。

 この国に400年間支配されていたフィリピンで同様のことが起きるのは、致し方ないようだ。

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March 12, 2010

第362話 地下鉄

 バレンシア空港から鉄道のバレンシアノルド駅まではシャトルバスを使うつもりでいた。何しろPaulからは次のように聞かされて(脅されて)いたのだ。

「マネーベルトは持っているか?(何だ?それは?)下着の下に貴重品を入れておかないと危ないぞ。特に駅の待合室や地下鉄の中はPickPocketが大勢いる。日本人は見れば分かるから狙われるぞ。電車の中で居眠りはするな。寝る場合は鞄は抱きかかえるか、上に足を乗せろ。」てな具合だ。

 さすがにタクシーは高いので使いたくない。ギリギリ、シャトルバスならスリもいないだろう、と考えていた。ところが、バスの乗り場の案内表示が方々歩き回ったが見当たらない。この辺りに来るとスペイン語しか通じないので、誰かに聞こうにもなかなか辛いものがある。「エアロブス?」って聞くと誰もが手を振るから、多分走っていないのだろう。

 と、なると地下鉄しかない。入口はすぐわかったが、ヒジョーに閑散としている。切符売場の女性に「エスタシオン、バレンシアノルド」と言ったら、留まっている電車を指さして切符をよこしてきたので、とりあえず飛び乗った。までは良かったが、3両連結の全車両合わせて乗客は自分一人。おいおい、まさか車庫に行くんじゃないだろうな~。誰も乗って無いぞ~。そうこう心配するうちに扉が閉まって走り出してしまった。やがて社内アナウンスで「プロキシマ エスタシオン ××」と流れてきたのでホッとしたが、この間約1分間、かなり焦った。次の駅ではドバッと人が乗ってきた。

 約25分後、バレンシア駅に繋がるXativa(ジャティバ)に到着。駅舎は伝統ある建物のようでなかなか良い雰囲気だが、町の中は昼間っから打ち上げ花火でやたらうるさい。戦争でも始まったんじゃないか、と思うくらいの騒音と、煙が街中充満して、折角のレトロな街並みも、これじゃ台無しだ。Photo

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March 09, 2010

第361話 機内食は~?

 エールフランスは機内食もまあまあ。チーズも旨いしワインも進む。フランスパンもさすが、と思わせるものだ。フィリピン航空の食べる気にもならないコッペパンは何なんだ?眠い目をこすりながら未明のパリに到着。協定を結んでいる国同士は移動も自由とは聞いていたが、その為に、単に乗り換えの乗客もここでパスポートコントロールを受ける。(スタンプは押されないが、これでいいのか?出国の時に入国履歴が押されてなくて大丈夫??と滞在中は常に頭の中に引っ掛かっていた)

 バレンシアへの乗り継ぎは同じAF便だ。ちょうど昼時にもなるし、また美味しいランチかな?だが変だ。メニューをよこされたが、値段が書いてある。やがてアテンダントがやってきた。隣の太ったおじさんは手を振って要らない、と言っているようだ。スペイン語はわからないので、生ハムとチーズのホットドッグそれとオレンジジュースを指さした。すると、何やら打ち込み、7ユーロ50のレシートのような紙切れをよこしてきた。案の定、タダではなかった。これだけで大体1,000円ほどになる。

 AF便とは言っても、翼を見るとAir Europaと描かれているし、アテンダントの言葉もフランス語でなくスペイン語だ。共同運行だか委託運航かなにかなのだろう。2時間以上乗っていて、水一滴出さず、たかがホットドッグでカネをとる航空会社なんて初めてだ。エールフランスはサンドウィッチやカップヌードル、アイスクリームは食べ放題だったぞ。(写真は記事とは関係ないが、上空からバルト三国あたりの景色)Himg0100

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第360話 オッラー!スペイン

オッラー!ブエナスタルデス!

 フィリピンと言えば、スパニッシュ。その故郷へやってきた。16世紀までは世界を席巻したスペインもドンドコ威勢は衰え、今ではPIIGS(ポルトガル、アイルランド、アイスランド、ギリシャ、スペイン)の一角となる厳しい財政状況。ヨーロッパのフライパンとも言われ、夏はとてつもなく熱いスペイン。

 ずかな滞在だったが、スペインの田舎町はよかった。滞在したイギリス人宅も寛げたし、周囲の人たちも親切。明日から数回、スペイン南東部の人となり、風物となり、紹介させて頂きたい。

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