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June 13, 2011

第416話 エレファント・ライディング

 ちょっと高い(US$35)が、宿であっせんしているゾウ乗りツアーに参加した。1時間ほどジャングルの中をゾウに乗ってトレッキングする。場所は宿から20分程度と近く、そこでは10頭前後のゾウがいて、どれも人に慣れているようで大人しそう。宮沢賢治の「オツベルとゾウ」を思い出す。どの象も正直者で働き者なのだろう。

 さて2人でひと組となって、ゾウの背中に取り付けられている椅子に並んで座る。一人旅で参加しているのは自分とヨーロッパ系の男性だけだから、必然的に彼と一緒に乗ることになるのだが、彼は自分の体重の2倍は楽にありそうなくらい太っている。これじゃあ左右のバランスが悪すぎて、ゾウもちょっと可哀そう。

 ゾウは背中の位置が地上3メートルほどあるから、乗ってみるとかなり高い。象使いが首のあたりに座ってナビゲートするわけだが、どうもこのオバサン(メスの象)多少へそ曲がりなところがあるようで、しょっちゅうコースを外れて藪の中に突っ込んでゆく。それでも彼女は大体のコースは頭に入っているから、いずれコースにちゃんと戻っていた。Dsc_0123

 象使いの兄ちゃんが、自分の方に振り向いて「どうだ、あんたこの首の上に乗ってみないか?」と促してくる。(え~、彼女が気に入らなくて振り落とそうとしたり、暴れ出したりしたらどーすんの~?)と躊躇していたら、隣のフランス人も「ユー、トライ、トライ!」とけしかけてくる。

 象使いの兄ちゃんと入れ替わって彼女の首に跨る。象の頭って結構たくさん毛が生えているって、この時初めて知った。実際に直に触れてみると、案外親近感が湧いてくるものである。が、何か気に入らないことがあったと見えて、「ガオーッ!」と吠えたかと思うと鼻や尻尾を振りまわした。遠くから見ていればどうと言うことのないことも、実際に首の上に跨っていると、なかなか不気味なもので結構オッカナイ。突然腹の下からバシャーッっと音が聞こえた。どうやらオシッコをしたらしい。音から想像すると、バケツの水を一気にひっくり返したような凄い放尿だ。

 兄ちゃんに「もういいよ」と言って椅子に戻る。そしてフランス人に「さあ、今度はあなたの番だ」と言うと、散々人にはけしかけておいて、「オレはいいよ。太っているから首に跨ったら象に気の毒だ」だと。

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Comments

ゾウ(やイルカ・クジラなど)はヒトとは違う‘知能’を持っている・・・という話も聞きますが、だとしたら、本当はこんな(食う・エサのためだけの)仕事、やってらんねぇ~ヨ と思っているかもしれませんね。

Posted by: 旧エゾシカ | June 13, 2011 at 08:42 PM

オツベルと象のように、最後はゾウ達の反乱になって欲しいです。

Posted by: 富嶽庵 | June 14, 2011 at 08:25 AM

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