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February 27, 2015

第526話 兵どもが夢の跡 か。 カルタゴ

 カルタゴの遺跡といえば大勢の観光客でごった返しているのかと思っていたが、チュニスから乗った郊外電車TGMで最寄り駅、カルタージュ・ハンニバルに降りたのは、自分と台湾から来たという二人連れの女の子たちだけだった。大体の方角は分かるが、案内板などはなく、何となく彼女たちと一緒に「あっちじゃないか、こっちじゃないか」と坂道を登って行った。

 15分くらい歩いてようやく小さな案内板に導かれて、ミュージアムの前に到着した。なんだ、たくさんいるじゃないか、ツーリストたちが。要するにケチケチ安上がりな電車で来るのではなく、ツアーでバスに乗ってやってくるのが普通のようである。

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 当時の世界史の中では有名すぎるくらい誰もが知るカルタゴではあるが、かなり荒廃が進んでいて当時の面影を感じ取るのはなかなか難しい。それでも地中海を背景に点在する構築物の残骸は、なかなか一幅の絵になる存在感を放っている。

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February 26, 2015

第525話 カサブランカ

Where were you last night?
昨日なにしてたの?
That's so long ago. I don't remember.
そんな昔のこと覚えていないね。
Will I see you tonight? ...
今夜会える?
I never make plans that for ahead.
そんな先のことはわからない。Rickscafe2


 Rick's Cafe  あの映画の場面を思い出す。ここに来れば誰もが訪れる名スポットだが、夜はかなり値段が高く、バックパッカー風情が立ち寄る店ではなくなる。コーヒー1杯でもいいか? とドアマンに尋ねたら 「ウィー!」

 午後3時という中途半端な時間にも関わらず、似たような目的の客が、やはりというか、結構いた。コーヒー代は、記念写真の撮影料といったところだろう。

 ガイドブックによれば、カサブランカは”面白味のない”街らしい。確かに世界遺産があるわけでもなく、目を引くような光景に出合うこともない。

 しかし、滞在していて居心地悪いと感じることは全くないし、古いフランスの雰囲気が適度に偲ばれて、それでいて慌ただしいざわつきもなく、何と言ってもあのしつこい輩が非常に少ない。こんな条件は、モロッコの他の街にはない。カサブランカは存外いい街である。

 

 

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February 25, 2015

第524話 エッサウィラ で

 メディナに足を踏み入れた途端、エッサウィラは他のモロッコの旧市街とは違うな、と感じるはずだ。何しろあのしつこいチップベガーがいないし(ゼロではないが)、ノンビリ散策できそうな予感を抱かせてくれる。

 と思っていたのだが、トンデモない奴もいた。見るからにノリの軽いアメリカンって感じの小太りの男である。

「Hey! How have you been!」

(んっ? アンタのことなんか、俺は知らないぞ)

「コーヒーを飲むカネがないんだ。1杯奢ってくれないか?」

(コーヒーを奢れって? 何て図々しい奴なんっだ)

「No, I will not 」

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 そう言って、以後は無視して歩き始めて少ししてから思い出した。そうだ奴は1週間くらい前、フェスからカサブランカへの車内でトイレの前に立っていた、あの時の男だ。そのとき奴はこう言った。

「そのトイレのカギは壊れている。アンタが入っている間、俺が見張っているから5ディルハムくれないか?」

今どき、これくらいでないと旅もできんのか……。侮れんな……。、

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February 23, 2015

第523話 リコンファーム?

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 来週の移動で乗るローカルの航空会社(チュニス航空)のホームページでは、リコンファームが必要、と記載されている。今どきリコンファーム??と思いながらも、その時になって「あなたの席はありませんよ」でも困るので、面倒くさいと思いながらも、カサブランカの予約センターに電話した。
案の定、仏語で出てきたので英語を話すスタッフを要求したところ、「ジャストモーメント」という。
散々待たされて(3分くらいは待たされた)受話器に出てきた人が予約番号と名前を言え、という。
言われた通り伝えると、また「ジャストモーメント」
またまた3分くらい待たされる。そして……...
「現在、確認のシステムが故障していて、リコンファームはできません」
(ムカッ……。散々待たせてそれかよ~~)
「では、私はどうすればいいのですか?」
「わが社のフライトではリコンファームは必要としていません」
(…………。こっこっこっ、コラーッ!! だったらそれを先に言えよっ! ついでにリコンファームが必要という記載も削除しとけよっ!)
まさか、当日になって「あなたの予約は取り消されています」はないよな。

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February 19, 2015

第522話 マラケシュからエッサウィラへ(2)

 チケットの窓口で、11時半にバスターミナルに来るように、と言われていたので、取りあえず11時に行った。するとその辺で待っていろ、と言う。なかなか声が掛からず痺れを切らした頃、売り場の係員が「今日はここからバスは出ない。もう一つあるターミナルから出るから、急いでそちらに行くように」と言い出した。

「どういうことだ? もう一つのターミナルって、どこにあるのか自分は知らないし、どうやって行くんだ?」

彼は何だかんだ捲し立てていたが、このあたりはもうフランス語だから、さっぱり分からない。同じ行先の年輩の夫婦がいて、彼らにも同じことを言っているようだ。そして「この男も一緒に連れて行ってやってくれ」とでも言っているようだった。そして「時間がない、早く行け」といった、手で追い払うような動作をしていた。

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 夫婦は、さあこっちだ、と手招きしている。

(もう一つのバスターミナルって言ったって、一体どこなんだ?)

 そうは言っても、ここは付いていくしかない。夫婦はタクシーを停めた。どうやら近くではなさそうだ。日曜とあって道路は混んでいた。15分くらい乗っただろうか。道路は完全に渋滞に嵌っていた。夫婦が、ここで降りて、歩いていくと言っている。そしてタクシー料金15ディルハムはあんたが払えみたいなムードだ。

(え~、シェアするんじゃないの~?)

しかし、今この二人に見捨てられたら、それなりに厳しい現実に直面することは明らかである。よって、ここは恭順の意を示しておいたほうが得策、というものだろう、とチンケな計算も働く。

(一体どこがバス停なんだよ~)

 オバサンがもっと速く歩けと手で促している。

(そんなこと言ったって、こっちは重たい荷物を引きずってんだから、無茶言うなよ~)

5分くらいガンバッただろうか。バスターミナルに着いた頃にはもう息が上がっていた。それで、乗るバスはどれ? 係員に訊くと

「そのバスは遅れていて、まだここには来ていない」と。

 おいおい、それじゃここまでの年齢不相応なエクショサイズ、あれは何だったんだよ~

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February 18, 2015

第522話 マラケシュからエッサウィラ

 もうモロッコのメディナ、旧市街地はもういいや。旅の愉しみの一つには寛ぎというものがあるのに、この国の歴史的な旧市街地ではそれを叶えられることはないだろう。旅行者、特に日本人はカモ葱状態で徹底的にターゲットになっている。次の街に行こう。

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 で、サハラ砂漠の入り口、ワルザザートに行こうと算段したのだが、どうやらこの冬は雪が多く、バスが本来のルートでは走れないらしい。何しろアトラス山脈の向こう側だから、標高の高い峠を越える。うーむ、坊主タイヤのバスで雪道の峠越え……。 まあ、やめておくか。

 で、「地球の歩き方」をペラペラめくっているうちに、ここはどうかな? と思ったのが大西洋に臨むエッサウィラという小さな街である。

 理由は二つ。まず海沿いだからもう少し暖かいだろう。それと記述の中で、酒を出すレストランが多い、と書かれている。これも重要ポイントだ。何しろここまで、たかがビールを飲むためにどれだけ苦労したことか。

 で、マラケシュのバスターミナルへ翌日のチケットを買いに行った。バスは12時発、そして11時30分までにここに来るように、ということだった。さて、これで明日からはマッタリと寛げる時間を送れるのだ。ムフフ。

 でもそう簡単には事は運ばなかった。

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February 16, 2015

第521話 旧市街の歩き方(フェス、マラケシュ)

 フェスだけではない。マラケシュも似たり寄ったり。どちらも旧市街は確かに世界遺産に相応しい歴史もあり、ワクワクする街なのだが、あの自称ガイド、チップベガーたちの存在がその価値をかなり貶めている。

 何しろ、くっついたら金を取れるまで離れない。そのしつこさは見習いたいくらいである。だが、どうしても道を訊ねなければならないときもある。そんなときは誰に尋ねたらいいのか。

 まず訊いてはいけないのが、平日の昼間なのに働かずプラプラしている若者である。まあ、ちょっと痛い目に遭えば、こういう連中には近づかないようになるはずだが。

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 商店の人に聞くのがまずベターである。何しろ店を放り出してくっ付いてくることが絶対にない。但し、レストランや土産物屋で訊いてはいけない。以後その店の前を通るたびに声をかけられる羽目になる。

 それから、女性に訊くのもいい。何しろ当たり前だが、付いてくる心配がないので安心して尋ねることができる。それから小難しくおっかなそうな爺さん。こういう人は話してみると案外優しい。しかし英語がほとんど話せない人が多かったが。

 それでも、どうしても糞野郎にお世話になってしまったとき。こういう時はいかに損害を最小限に食い止めるか、である。そういう場合に備えて、メインの財布はカバンの底に沈めておき、ポケットに1ドル程度を入れておくのである。チップをやるときに札束を見せてしまうと、奴の期待も膨らんでしまうので、ポケットからサッと1枚だけ出して、ヒョイと渡してすぐにバイバイする。

 まあ、こういう国を少し旅していれば、このくらいの知恵は誰でもつくだろうが、ここモロッコはそういう面ではかなり鍛えられます。

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February 14, 2015

第520話 フェズ 世界3大ウザい国

 世界3大ウザい国。 インドとエジプト、そしてもう一つがここモロッコだそうである。観光客にしつこく付きまとい、何とか銭をせびり取ろうとする輩多い国、ということらしい。

 タンジェ、シャウエンといました。確かに。でも振り払えば簡単に諦めてくれていた。

 それが、ここフェズに来て、なぜそう呼ばれているのか、旧市街の門をくぐってすぐに思い知ることになった。

 前日にネット予約した宿は、旧市街の中にあるのだが、道はかなり路地が入り組んでいて、Googleの地図など全く用をなさない。旅行者の誰もがまず悪戦苦闘するのが、宿に辿り着くことなのだ。つまり、地元の不埒な連中の格好の餌食、というわけなのである。

 「どこのホテルだい?」と若者が語り掛けてくる。聞いてない振りして無視して、近くの商店に入り、オバサンに「レジデンス〇〇」を探しているんだけど、と尋ねるのだが、そういう会話を奴にしっかり聞かれてしまった。

「レジデンス〇〇だろ。知ってるよ。ついて来な」

 行先を知られてしまうと、かなり厄介である。例え自分が凡その道を知っていたとしても、奴は前を歩いて「こっちだ、こっちだ」と手招きし、目的地に着いた時には「俺が案内してやったのだ」と主張することになる。

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 人相のあまり良くないその男は、こっちだ、といって路地に入った。どうもいくら何でも方角が違うぞ……。しかも複雑にあちらこちらと路地を曲がる。魂胆は見えてきた。2つある。一つは、散々路地を曲がることで、旅行者を本当に迷子にさせてしまい、自分を頼らざるを得ない状況にさせること、そしてこれだけ大変な道案内をしているのだから、たくさんよこせ、ということである。

 よって、いよいよ分からなくなる前に、奴が路地を曲がった瞬間にバックすることにした。奴はすぐに気づいて追いかけてきた。

「俺の言う通りにしないと、そこには行かれないぞ」

 無視してもピッタリくっ付いてくるので、「こっちはお前の云うことなど信用していないし、第一ガイドを頼んだ覚えはない」と言ってやった。すると奴は「ここまで案内した分をよこせ。10ユーロだ」と生意気にほざくので、周囲の店や人たちに聞こえるように「なにっ、10ユーロよこせだと?」と怒鳴りつけた。すると、周囲の人たちも彼の顔を見る。奴はバツが悪くなったのか、ようやく諦めて退散した。そして歩き始めると、すぐにまた別の少年がやって来た。

「さっきの男は嘘つきで、信用できないやつなんだ。俺は2ディルハム(260円)でいい。どこに行きたいんだ?」

 もう勘弁してくれよ……。

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February 10, 2015

第519話 シャウエン(2)

 イスラム圏に来れば、アルコール類はある程度制約を受けるのは覚悟の上で来ているのだが、モロッコはビールもワインも生産しているのだから、そうそう不自由はしないと思っていた。が、それは思い込みに過ぎなかった。

 シャウエンに限らず、宿に着いたらまず訊くのが、近くのどこでビールをの飲めるのか、である。この時も主に尋ねたのだが、主曰く「この街で飲めるのは1か所しかない」そうで、それも投宿した宿から7~8分くらいグングン下って、そこからまた7~8分くらいグングン登ったところにある高級ホテルのバー、ということだった。

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 うーむ、そういうことならあっち側の斜面で宿探しをすれば良かった、ということか……。たかがビールを飲むために……。 おっとどっこい、行くのである。小雨の降るなか、傘をさしてちゃんと行くのである。

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February 09, 2015

第519話 シェウエン

 タンジェから3時間ほど、あまり綺麗とは言えないバスに揺られて3時間。シャウエンという小さな山間部の街に到着。

 この辺りも一応は北緯35度近い位置にあるのだから、アフリカといえどもこの時期はそれなりに冷えるだろう、とは思っていたが、来てみると予想以上に寒いぞ。持ってきた軽装の防寒具ではかなり応えそうだ。案の定、安宿には暖房がない。湯も温いからシャワーも浴びられない。

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 しかも、いくら乾燥気候のモロッコといえども雨期らしきものはあって、今がその時期らしい。よって日中も日差しはなく、朝も晩も“着た切り雀”となる。着いた日の翌朝、窓の外を見たら雪が舞っていた。ここは標高600
M、これじゃ寒いわけだよ。山の上の方を見たら白くなっているし。

 町は白と青のツートンカラーで彩られ、なかなかメルヘンチックなところ。晴れていれば、山肌に青と白のモザイク模様で映えるんだろうな。と、さらにもう1泊したが、やはりどんよりした天気は変わらない。これ以上、寒さに耐えるのも限界かな。

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February 05, 2015

第518話 タンジェ上陸

 とにかく、しみじみとした感傷にふけることはできなかったが、アフリカ大陸には辿り着いた。すると、スペインのタリファとは30kmくらいしか離れていないのに、景観、人々の様子、これがガラッと変わる。

 まず砂埃が凄い。気候的にはタンジェとタリファ、そう変わらないはずなのに、クルマが1台通るだけで、赤茶けた砂埃が舞い上がる。港から安宿がありそうな市街地までは1kmくらい。歩いていたら、子どもたちがコーラを飲みたい、パンを食べたいと言って近づいてくる。モロッコでは英語を話す人が極めて少ないのに、子どもたちは英語で話しかけてくる。これはもう立派な”職業”と言うしかない。

 しかしこの国では、しつこさと言ったらこの程度では済まないことを後々いやと言うほど知ることになる。

 泊まる宿のグレードも今までと比べて大幅にダウンする(今までだって欧州としてはかなりの安宿)。そのくせ、物価上昇が著しいモロッコなので、この値段でこれかよ~、になる。

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 しかも、一つ大きな誤算があった。この国ではビールやワインも生産しているので、回教国と言えども、ビールを飲めるレストランならアチコチにあるだろう、と踏んでいたのが、そうではないようだ。散々人に尋ねてやっと探し当てた店はボッタクリじゃないかと思うほど高かった(だが、案外それくらいが酒を飲める店の相場であることも後々知ることになった)。

 こりゃ、よほど財布の紐を締めてかからんにゃいかんようだな。

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