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March 21, 2015

第541話 イスタンブールのサバサンド

 ガラタ橋の袂あたりを歩いていると、船上屋台から威勢のいい掛け声がかかる。

「サバサンド~! サバサンドォ~!」

 それは英語名ではフィッシュサンドとなっているが、もう日本語の鯖サンドがブランドになっている。要するにサンドウィッチの具が焼いたサバになっているだけのものなのだが、すでにこのエリアでの名物になっているようだ。日本人だけでなく、多くの人たちがかぶりついている。

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 ひとつ6リラ(約300円)。羊ケバプのサンドが3~4リラだから、値段もツーリスト価格。永らく日本を離れている身としては、焼いたサバは久しぶりの味覚だ。が、パンがちょっと?? パサつきがあって味わいが足りない。でもイスタンブールに滞在中、3回喰ったのだから、そう不味くもないということだ。

 日本国内にはケパブの屋台をやっているトルコ人が少なくないが、サバサンドもやればいいのにね。

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March 18, 2015

第540話 イスタンブルのキャッチバー(2)

 一緒に入った連れは、いやに慣れた様子で店員に話しかけている。どうも現地語に聞こえる。奴はアブダビから旅行で来たと言っていたはずだが……。気がつくとウェイターがフルーツを置いていった。これはやられた。アブダビ野郎もグルだ。いつの間にか女の子もワインを持って横に座っている。

 ちょうどグラス1杯のビールを飲みほしたので、「俺はもう帰る。アンタだってホテルで家族が待っているんだろ? 勘定してくれ」

 で、ウェイターが持ってきた請求書を見てビックリ。一人当たり1750リラ、約18万円だ。文句をつけるとマネージャが睨みつけるような目つきでやってきた。

「この通り、ここは公認の酒場だ。請求金額に問題はない」

 そう言ってライセンスのような書面を持ってきた。ふん、どうせそんなものはフェイクのはずだ。

「たった1杯のビールで、俺はそんな金は払わない。警察を呼べばいい。俺は日本大使館に電話する」

 すると今度は、アブダビ野郎が「この金額はおかしくない。おれはこの1750リラを払う。アンタも払ったらどうだ?」

「アンタとは話をしていない」

 いつも何かに備えて、海外では大使館の電話番号をスマホに登録しているのだが、それが役に立った。その画面をチラッと見てマネージャは言った。

「まあ待て。じゃあ、いくらだったら払うんだ?」

 レストランでのビール1杯の値段はせいぜい10リラだがさすがにそれじゃ収まらんだろう。奴が頼んだらしきフルーツも出されてしまったし、女の子が持っているグラスワインのこともある。

 何度かやり取りの後、ようやく100リラ、約5千円で放免されることになった。帰るときマネージャは罵声を浴びせたが、これ以上の関わりは無用。階段を駆け足で上がり、外に出た。一部始終を眺めていた用心棒のような男が睨みつけていたが、ひたすら無視して、やって来たタクシーに飛び乗った。

 うーむ、侮れんな。この街も……。

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March 16, 2015

第540話 イスタンブルのキャッチバー

 不覚だった。キャッチバーに見事にやられた。

 ブルーモスクの夕景をウットリ眺めていたら、ある男から声をかけられた。身なりはカジュアルだが、貧相ではなく、ちょっとハイソな雰囲気をそれとなく漂わせている。

「あのモスクをバックにシャッターを押してもらえないか?」

「あー、あれをバックにね。いいっすよ」

 まあ、こういうところでは、どこから来たのか、とか、いつ来たのか、とか型通りのやりとりはあるのが普通である。彼はアブダビから旅行で来ていると言っていた。そして彼は言った。

「僕は日本のことを知りたい。ちょっとそこでビールを1杯飲まないか? もちろん割勘だ。妻と子どもがホテルで待っているから、そうだな、ほんの30分くらいだけど」

 ちょうどこちらもどこかで一杯と思っていたので、まあ1杯だけなら、と応じることにした。

 彼が「ここにしよう」と言って入ったバー。ちょっと高そうだな、とは感じたが、まあ一杯だけなら、とウェイターが進める席にすわった。

 ところがビールを飲み始めると、頼んでもいないフルーツが出てきた。しかもいつの間にやら女の子(と言っても若くはないが・・・・・・)が近くに来て、やたら話しかけてくる。ちょっとこれはおかしいぞ……。

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March 10, 2015

第539話 チュニスの空港(2)

 ようやくイミグレを通過したと思ったら、何だかエラソーにしているノッポの制服に呼び止められた。

(何なんだよ~ 今度は)

「パスポートを見せろ」

(いま “厳重な審査” を受けたばかりだろ~? 何でまたパスポート何だよ~)

「ショルダーバッグの中を見せろ。 ……。 カネはこれだけか? ほかにどれだけある?」

「それが全部だよ」

 奴は信用しないのか、上着やシャツ、ズボンのポケットにまで手を突っ込みやがった。ここが外国でなければ、どやしつけたいところだが、我慢するしかない。そして、当然、何も出てこなかったので、奴は不満そうに。

 腹立たしい気分で荷物を詰め込んでいたら、現地の人が話しかけてきた。

「何でオタクが調べられたのか、分かるか?」

「大金でも持っているのじゃないかと、怪しんだんだろ?」

「そうじゃないよ。さっき奴のボスが部屋から出てきたんで、奴はガンバって仕事をしているところを見せようとした。そのとき、奴の目の前にいたのがオタクだったんだよ」

「なんだ、そういうことか。腹が立つ。ところで、さっき出国審査で30ディナール払わされたが、あれは何なんだ? ガイドブックにはそんなこと書いてないぞ」

「あー、あれは4年前の革命のあと、政府はカネがなくなって、それで出国する外国人から出国税を取ることにしたのさ。去年できた法律だから、ガイドブックになんか載ってないさ。そんなことすりゃ、この国の評判がどんどん悪くなるってのに、奴らはゴーマンなだけじゃなく、アタマも悪いのさ」

 なるほど、そういうことか。こりゃ、この国もまだ時間がかかるな・・・・・・。

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March 09, 2015

第530話 チュニスの空港

 チュニスの空港では出国時にまた嫌な雰囲気になった。まず出国審査で「スタンプが貼られていないぞ」と係官。 

「えっ? スタンプを貼るって??」 

「あそこで支払って貼ってもらうように」

(支払うって? 出国時にカネが掛かるなんてガイドブックに書いてないぞ~)

 しかたなく、薄暗い隅っこで、おばちゃんが一人でポツンと座っている机に向かう。

「30ディナールです」

(えっ、そんな……。ディナールは両替しちゃったから、わずかのコインしかない)

 おばちゃんは、いったん外に出て両替して来いという。

(おいおい、冗談だろ? だったら、出国時に30ディナール必要です、とか、どこかに明示しとけよな~)

 どうやら、両替所の連中には心得たことらしく、何のために両替に来たのか、分かっているらしい。こりゃ両替商も儲かるわ。いったんユーロに換えたカネを再び元のディナールに戻すんだから、一粒で二度美味しい。

やれやれ出国審査が終わったら、エラソーにしている係員から呼び止められた。

(な、何なんだよ~ 今度は~)

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March 07, 2015

第529話 チュニジアではバスも大変・・・・・・(2)

 休憩のドライブインでは運転手は約25分間の休憩を告げていた。几帳面な日本人としては、置いてきぼりは非常に困るから、それよりはるか前にはバスに戻っていた。ところが30分経っても40分経っても運転手は戻ってこないし、乗客の多くも戻ってこない。運転手は煙草をくわえて他のバスの運転手と話し込んでいるし、それを見ている乗客も、まだ大丈夫と、チェーンスモーキングを決め込んでいる。とにかくこの国の連中はよく煙草を吸う。

 そうはいっても、ようやく運転手は運転席に戻り、それを見た乗客もバスに乗り込む。

(ようやく出発かよ~ びゅんびゅん走って欲しいな、だいぶ遅れてるんだから)

 バスは走りだしたのだが、アレレッ、方向が逆だぞ?? これじゃ戻っちゃうじゃないか?? そういうルートなのかな?? 

 そう思っているうちに(出発して5分くらいか)、何故か運転手はバスを傍らに停めて外に出て行ってしまった。何だ? 何しに行くんだ?

 数分待たされただろうか。何と運転手が例の車酔いの婆さんを連れてきているじゃないか。えっ? あの婆さん、またこのバスに乗るの?? 勘弁してよ~ お婆さん、頼むから他のバスか何かで行ってちょーよ~

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 結局、チュニスのバスターミナルに着くまで、トズールを出て、予定より2時間半遅れの8時間半もかかってしまった。

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March 06, 2015

第529話 チュニジアではバスも大変・・・・・・

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 砂漠のオアシスの街トズールにも3泊ほど滞在した。ここからチュニスに戻るとき、これはこれで鉄道に劣らず、長距離バスもウンザリするほど時間がかかった。

 途中までは順調だった。おかしくなったのはガフサを過ぎたあたりだ。ガフサは例のジャスミン革命の発端の町である(それ自体はバスの送れとは何ら関係ない)。乗客の一人、婆さんが車酔いらしく、気持ち悪いと言い出した。こういうときイスラムの人達は親切だ。運転手はバスを停め、婆さんを降ろした。で、バスは婆さんの体調が回復するまで、休憩になってしまった。 まあ、仕方ないや、と思いつつ、早くバスに戻れよな・・・・・・、と婆さんを見やる。

 20分くらい経ってから、婆さんは再びバスに乗り込み発車。ところがそれから1時間もしないうち、婆さんが再び気分が悪いと言い出す。そしてまたもや同じことが繰り返される。こういうとき、この国の人たちは本当に辛抱強い。文句をいう人など誰もいない。もし同じことが日本で起きたなら、乗客たちは黙っていないだろう。

 そして3度目。婆さんがまたバスから降りてしゃがみこんだ。何と、今度はバスが婆さんを置いて発車した。運転手は、そこから5分くらいのドライブインのようなところで、昼食時間にする、と乗客たちに告げた。多分(というのはフランス語だから正確には分からぬ)。

(おー、ようやくあの婆さんがいなくなった。これでやっと順調にバスも走ることができるだろう)

 サンドウィッチを齧りながら、時計を見た。こりゃ、チュニスまで6時間と聞いていたが、1時間以上は遅れるな。でも、もうあの婆さんもいないから、これ以上の遅れはないだろう、というほど甘くはなかった……。

 

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March 05, 2015

第528話 狡からい銀行員

 チュニスの街に来てから、2組の女子高生から話しかけられた。ムフフ…… と気分良くしていたらその日は朝から銀行で嫌な気分に……。両替をしたのだが、出した3万円に対してビミョーに金額が少ない。まあ5%くらい。多分こういうことだろう。
 パスポート提示をすれば日本人であることはすぐわかる。日本人は出された現地通貨をそのまま疑わず(あるいは言葉が通じず諦める)、黙って出て行く人が多いだろう。つまりその成功体験から、ビミョーに少なく出してきて、差額は行員が自分のポッケへ。
 ところがですなぁ、拙者は暗算が特技と来ていて、2桁×2桁、3桁÷2桁くらいならポンと出ちゃうし、それ以上の桁数でも概数なら出せる。
 行員は「以上だ」という顔つきで済ましているる。「計算書をよこせ」と言ったら、しばらく「えっ?」って顔をしていたので、早く、と手で催促した。すると、ようやく彼は計算書とネコババしようとしていた不足分を出してきた。
ここは銀行だろ? こういうことされると折角の美しい朝が台無しである。

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March 02, 2015

第527話 なかなか大変 チュニジアの国鉄

 それにしてもここチュニジアの国鉄はよく分からん。前々日のチュニスからスースまでの、ぎゅう詰め2等車で懲りて1等車の切符を買った。駅の窓口で座席番号は?って訊いたら「ないです。フリーです」 んっ? 1等車で座席指定がない??  1等車の切符を持っている人が沢山いたらどうなるんだろう?? 

 乗ってみたらやはり空席がない。何しろ2等車の人も検札が来るまでちゃっかり座っているみたい。車掌の姿を見てゴソゴソ移動した人が結構いた。30分ほどだけど、立たされた。

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 しかもスースからトゥズールまで6時間の予定が8時間かかった。特にガフサ(例のジャスミン革命の発端の町)から先はイライラするほどノロノロ運転。聞くところによれば、保線状態が悪く時々脱線するので、スピードが出せないらしい。 うーむ、侮れんな。

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