November 24, 2012

第471話 ようやく出版

 思っていたより時間がかかったが、著書が27日に配本されるに至った。今朝見たら、アマゾンにも登場していた。

 「稼ぐ男に育てる、たった6つの習慣」 学研パブリッシング

出版が決まってから原稿をいったん書き上げるまでは1か月半くらいだったが、そこからが案外長くかかった。

 今日、自宅にも10冊ほど届いたが、自分で書いたものがひとつの本になる、というのは、なかなか感慨深いものがある。今までの子育て、教育の本とは違うベクトルで取り組んだつもりだ。というか、今までの教育の在り方に大いに違和感を感じていたので、今回の執筆に至った。

 願わくば、長きにわたって書店に置かれる本であって欲しいものである。

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November 02, 2012

第468話 ようやく入稿

 6月末から書いてきた原稿、ようやく昨日入稿となった。

 文章を書くこと自体はそれほど苦ではない。しかし、読者目線に合わせる、というのはなかなか骨の折れる作業ではあった。表現方法でも編集の方と意見の合わない箇所も何か所かあった。

 それでも一番悩ましいのは、自分がどうしても言いたい部分を削られてしまうことだ。商業出版である以上それは止むを得ないことと理解はしていても、ターゲット読者の「読みたい内容」にするのは、結構ストレスのかかるものだ。

 それでも、とにかく自分の言いたいことの中で、読者が理解し共感してくれるところを編集の方がうまくアレンジしてくれた。そんな本に仕上がった。

 11月27日配本。

 当初の原稿からは、やや骨やトゲを抜いたような内容にはなったが、今の教育への社会の認識はちょっと違うんじゃないか、そんな著者の意図を汲み取ってくれる読者がいるとするなら本望だ。

 まずは、一区切りついたせいか、空の青、ドウダンの赤、白樺の黄、今朝は色の三原色が鮮やかに目に染みる。Photo

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July 22, 2009

第341話 試用期間

 ある程度の規模の会社なら、社員を採用する際には試用期間がある。一定期間の働きぶりを見て本採用するかどうか判断するものだが、多くの場合は形式的で特に節目はなく、気がつかないうちに後から本採用の辞令がきて、それと分かることが多いだろう。

 しかし、欧米の企業はしっかりここで判断し、基準以下だと判断されれば、容赦なくジ・エンドとなる。フィリピンはどうか。ここがまた一言では言えない世界がある。マネージャ以上の上級職の場合は給与も高く経営者も直接働きぶりを見ることになるので、欧米流になる。すると試される側も必死に働く。「なかなかやるじゃないか」となり、めでたく本採用となる。が、ここからだ。途端に働きの悪くなる者がいるのだ。それまでは他の者が帰るまで頑張っていた彼が定時になると姿を消すようになる。こうなってしまっても後の祭りだ。一度本採用にしてしまうと、もう簡単にはクビには出来ない。

 下々の場合はどうか。顕著な役割を期待されている訳ではないので、職場の仲間とうまくやっていけるかどうかで決まってしまう。例え仕事ぶりに問題があっても上手く溶け込んでしまえば仲間が庇い、社員にしてしまう。こうして不良社員が潜り込む。

 痺れを切らしてクビにしようものなら、労働者に有利な判決が出やすい裁判を延々とやるハメになる。フィリピンで人を使うのはなかなか容易なことではない。gawk

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September 19, 2008

第293話 駐在する日本人も問題のタネ

 フィリピンの工場に日本人が出向する場合、通常は数名以上の日本人が駐在し、必要に応じて数週間から数ヶ月に亘る長期出張者が滞在する。そうなると、これら日本人の扱いもなかなか悩ましいものだ。全ての者が素直に規則に従って行動するのであれば然したる問題はない。が、確率的に言ってもそうでない者は少なからず居るものだ。

 会社には大所帯で生活できる駐在者用の寮がある。部屋が空いているときは出張者もここを利用していた。その際の取り決めは、朝夕の食事代込みで1日500ペソというもので、ビールやジュースなどの飲み物は飲み放題、という設定であった。

 仕事中、ある出張者が私の机にやってきた。曰く「最近、自分は食事だけは寮で食べているが、寝泊りはしていない。500ペソも取られるのは納得できない。」と。ホテルに泊まって自分が受けたサービスだけ払う、などという仕組みのホテルはどこにも無い。全てがパックになっているし、お湯を何リットル使ったからいくら、などというホテルは聞いたことが無い。どこで寝泊りしようがそれぞれの勝手であるが、食事だけは安い外食は口に合わないらしく寮に食べに来る。都合のいい部分だけは利用して、その代金だけを支払おうということだ。

 彼は暫く粘った。椅子から当分立ち上がろうとはしなかったが、こちらは全く譲る気はない。彼は「じゃあ、500ペソの内訳を教えてくれ。」と言った。一通りの内訳はあったが、はっきり言ってどんぶり勘定。それでも多くの人が大体それでいいんじゃないの、で落ち着いた金額だ。いちいち言えばどうでもいい議論の堂々巡りになるだけなので、「不満があれば、帰国してからどこかで話してもらっても結構です。」と言ったら、無言で立ち上がった。

 

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July 12, 2008

第288話 派遣会社のマージン

 日雇い派遣の例の会社の倒産以来、派遣会社の利益の内訳がつまびらかにされているが、件の会社の直接労務費を除いたマージンが35%というのはかなり高いマージン率だ。これが25%くらいになってくると、かなり経営は苦しくなる。意外と法定福利費の負担は重く、概ね10%近い。だから25%程度のマージン率で仕事を取ろうとすると、法廷福利部分を誤魔化すとかでもしない限り、会社としてはかなり厳しい。そういう面では日雇いは社会保険への加入もしていないだろうから、やはりボロ儲けだ。しかも今日明日のカネに困っている人は低賃金でも飛びつかざるを得ない。

 日雇いではないが、フィリピンも作業者の派遣が盛んだ。私が関わっていた頃はまさにその緒についた時期で、合法か非合法化のグレーゾーンの中での導入だった。法律の規程を読めばどちらかと言えばグレーより黒っぽかった。法律の趣旨は農場などで仕事の繁忙期がはっきりしている業種のみ派遣が可能、との解釈と読み取れ、通常の製造業は想定されていないようだった。それでも我々は仕事の受注量の波が大きいことを理由に拡大解釈して導入に踏み切った。他の日系企業は「本当に大丈夫?」という目で暫く眺めていたようだ。

 フィリピンでは日本と違い、派遣会社でも広告を打たなくても、応募者が殺到する。仕事が無い国だから当然だ。しかも作業者に関しては完全な買い手市場。常に最低賃金に給料は張り付いている。日本と違い、作業者へのケアなどないから派遣会社の管理者も非常に少ない。数千人派遣している派遣会社に行っても社員は数十名位しかいない。だからマージン率も低く、15%くらいだったと記憶している。問題は6ヶ月継続して使うと、その人を正社員にしなければならないので、契約期間は5ヶ月だった。習熟した頃に去ってゆく、というのがネック。

 一方、我が国では日雇い派遣禁止、という方針が打ち出されているようだが、そうすることでどんなリバウンドがあるのか、政治家の思いつきとは、いつもそんな感じだが、あまり検討していないように見える。pen

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May 16, 2008

第280話 朝礼

 moimoiさんのブログではラジオ体操を通してのウォッチングが語られていて、なるほど、と思った。

 フィリピンの人たちは例外はあるものの時間にルーズな人が多いことは否めない。始業時間でもそうだ。特に管理部門は製造現場と違って全員が一斉に動きを始めるということがない。だから、朝、始業時に全員が席にいなくても、特に不思議な光景ではない。どこかで何かの仕事をやっているはずだ、と善意に解釈すれば、である。

 どうも怪しい。本当に定時に全員が来ているのか?総務部長のTに聞いても「大丈夫です。勿論遅刻せずにみんな来てます。」と言うが本当かな?

 会社の始業は8時だ。マネージャ数人と相談して、毎朝朝礼をやることにした。管理者持ち回りで伝達事項や言いたいことを3分間でやる。これには必ず全員参加を義務付けた。するとどうだろう。遅刻してくる社員が一目瞭然に分かるのだ。遅刻してきた者は途中から参加するのもバツが悪く、朝礼の輪の中に入れない。

 もうひとつの効用は、各マネージャの論理構築力が話の筋道や引用などで見えてくることだ。彼らの中にはスピーチは勇ましいがよく聞けば中身がカラッポということも少なくない(最近は日本人も対岸の火事ではない)。これは3分間のスピーチで充分に見えてしまう。

 始めのうちは不評だったこの朝礼は、互いの切磋琢磨にも役立っていたようだ。

 

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February 03, 2008

第254話 早期退職

 フィリピンで製造業を営む事業者にとって、そのメリットといえば、手先が器用で安価な労働力ということに尽きる。従って人海戦術的な労働集約産業が集まりがちだ。ところが、市場は需給の変動が大きく、固定的に製造現場で多くの社員を雇うにはコスト的なリスクを伴う。

 一度だけ駐在している間に人員整理をやったことがある。勿論法令上フィリピンでも指名解雇は出来ないし、首尾よくやらないと恨みを買うモトにもなる。社員全員に平等に募らなければならない。

 それにしても日本国内での大手企業の早期退職に比べて、フィリピンでの割増額は驚くほど少ない。実施した条件も最大で基本給の6ヶ月である。平均的な社員ならせいぜい5万ペソがいいところ。マネージャでも20万ペソ程度だ。再就職の道も容易でない状況でこの程度でどれだけの者が惹かれるだろうか。先のことは気にしない気質としても、ちょっと電卓叩いて、今後の安定かつ継続した収入と比べれば答えは決まり、のはずだ。

 ところがいざフタを空けてみると、いるわいるわ。社員数3千名に対してなんと7百人以上が応募してきた。一般社員のみならず、マネージャクラスも部長が2人、課長クラスも4人いた。しかもマネージャクラスは概ね退職勧奨したかった人達だ。日頃の評価を妥当にやっておけば、彼らも退職の機を窺い、少々のプレミアムで円満に退職する。一時的にはコストもかかるし、乱発できるやり方ではないが、組織内の煙突掃除も出来るし、やりようによっては有効な手立てだ。

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July 06, 2007

第221話 ゴネる(3)

 思い出せばゴネ話は当地では枚挙に暇が無い。社内では処遇に対する不満や解雇となった社員の反撃、しつこい寄付要請、交通事故の示談金上乗せ要求など、よくそんな要求が出来るものだと逆に感心させられることが多い。要求だけなら、無視すればそれで済むが、それだけでは済まないのがフィリピンだ。

 会社の10周年式典はつつがなく盛大に終了し、その陰にはイベント会社の女性社長Rの発案や実行力に負うところも大きかった。そのままなら彼女は大いに感謝されただろう。ところが成功裏に開催できたことで、彼女は打って出てきた。総務部長が伝えにきた。

「R社長が30万ペソ上乗せした請求にさせて欲しい、と言ってきていますが。」

追加の費用を要求してきたのだ。確かに見積り外と思われる効果的なアイデアも直前に急遽織り込んでいたであろうことは推察がついていたが、会社という組織では見積り以外の費用の出費は簡単ではない。最後は条件闘争になるだろうとは思いながらも、認めない旨伝えるように言った。すると、彼は訝しげに、

「彼女はMR.○○に了解してもらっている、と言ってますよ。」

「冗談じゃない。そんな話は今日始めて聞いたのに、了解したなどありえないじゃないか。」

私が了解したと言えば、総務部長が支払いの手続きをしてくれるだろう、とでも思ったのだろう。会社の中では僅かな金額の支払いも私のサインが無ければ出来なかったので、彼女の目論見は達成できなかったが、このようなMR.○○がOKと言っていた、という捏造はこの他にもいくつかの場面で遭遇した。どうせ裏をとればバレるのに、人間関係を壊してでも目の前の利益で動くという価値観には首を傾げざるを得ない。

 

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July 04, 2007

第221話 ゴネる(2)

 キャンティーンの業者は切り替わり、テーブルやら厨房やら模様替えもあったため、何やら新鮮な感じがするが、食堂内を相変わらず雀が我がもの顔で飛び回っているのは何とかならんのか。

 日本人用のランチはコメは日本米だし、相変わらず悪くない。それにしてもこの45ペソは本当にそれでいいのか。と、思い続けていたら、やはり。総務部長がニヤニヤしながら言ってきた。

「日本人用のランチは100ペソに値上げをお願いしたいとオーナーは言ってきています。」(ほら来た)

「日本人のランチの値段は45ペソだということは、伝えたんでしょ?」

「えー、確かに伝えたんですが、材料代とか計算違いをしたので、45ペソだと今のメニューは出せないと言ってます。」

(業者の言っていることをそのまま伝えるだけで…、あんた総務部長でしょ?)

「じゃあ、こうしよう。1年の契約が終わったら、この業者とは以後一切契約しない。それでいいね。」

 途端に総務部長の顔が曇ったのを私は見逃さなかった。キックバックを貰っているから、それだと具合が悪いのだろう。彼がどうオーナーに話したかはわからないが、以後値上げの話は立ち消えとなった。

 始めに飴をしゃぶらせて、後から回収するのは、どこの世界でもあることだが、もうちょっと慎ましいやり方で、上手にやってもらいたいものだ。

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July 03, 2007

第221話 ゴネる

 フィリピンで仕事をしていると、欧米流の契約社会を実感することが多いが、アジア型の成り行き型の場面に面食らうことも多い。

 ある時期にキャンティーンの運営会社の見直しをしようということになり、いくつかの業者が手を上げてきた。このキャンティーンでは日本人駐在員も昼食をとる。我々の昼食はキャンティーンのメニュウから日本人に好まれそうなものが何品か盛り付けられ、コメは現地米にもち米を混ぜたものが出された。当時45ペソ。

 ある応札者は日本人が決定権をもっていると見て、日本人用のメニューも試食して欲しい、と言ってきた。駐在員達はこの時のランチには相当満足したようだ。何と言っても日本米である。おかずも従業員用のものとは明らかに異なる。であるが、心配なのはコスト。総務部長に聞いてみた。

「日本人用のランチは45ペソだということは、業者は了解しているのか?ご飯は日本米だったぞ。」

「はい、それは伝えてあります。大丈夫です。彼らはテレビも持ち込み、従業員に娯楽も与えます。」

 と、なれば、従業員が満足していれば決まりだ。どうせ、マネージャ達も裏でキックバックを貰っている事は想像に難くないが、それはフィリピンでは極めて当り前のことであるし…

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