June 21, 2010

第377話 いよいよ選挙

Photo  国内でも政治の世界はすっかり選挙一色だ。こちらでは選挙でヒートアップしているのはせいぜい支援者くらいのもので、大多数は無党派、その時々の空気で投票する。これがフィリピンともなると全く様相を異にする。以前、知り合いのA氏が南レイテの小さな町の町長選に立候補したとき応援(見物かな?)がてら現地に2日ほど滞在した。

 南レイテはロケーションとしては結構不便なところにある。セブからだとヒロンゴスまでの船便もあるが、今回は彼の弟のところで車を借りる、ということで、かなり遠回りになるが、まずはオルモックへ向かった。彼の弟のコネで安く乗船できるという理由で、第4桟橋から出るweasam shipping のボートを利用。確かに600ペソ→480ペソとなった。彼の弟はデジタルプリントの印刷会社を持っていて、この船会社の垂れ幕の印刷などで関係があったようである。

 さすがにスーパーキャットに比べて船はくたびれているし、待合室で見た乗客の顔ぶれもちょっと違う感じ。人間の中味はどう隠しても外見に出てしまうものだ。待合室では盲目のマッサージ師が歌いながら手を動かしていて、自分もお願いしようかと思ったが、あまり時間もなかったので、また今度、ということにして乗り込む。予想通り1等の船内(1等とは言っても…)はやたら寒く、30分ほどで退散。結局、室外に椅子を並べただけの2等の長椅子で寝転がることにした。ちょっと生暖かい風がフィリピンらしくて却って寛げるというものだ。

 2時間半ほどでオルモックに着岸。この町に来たのは12年ぶりだが、当時よりも随分と賑やかな町になっていて、ちょっと意外な感じだ。

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February 07, 2010

第359話 ユニフォーム

 会社勤めのOLが自宅から会社の制服を着て電車に乗って通勤する、という光景は我々には想像もできないが、セブではごく普通の光景だ。乗り物が電車でなく、ジプニーという違いはあるが。

 理由の一つには、会社に着替えのための充分なロッカールームがない、ということもある。でも、それだけでもないらしい。ユニフォームは製造現場と事務所では異なる。製造現場では女子の制服も所謂作業服で上着のシャツだけ支給され、下はほとんどがGパンだ。これに対して、事務所は所謂OL風の制服だ。

 「OL]の彼女たちは、制服のまま帰り道で同僚たちとアヤラやSMでショッピングを楽しんだり、ぶらぶら歩きを楽しむ。人数規模でいけば会社はセブでは大手の“大会社”だから、誰の目にもどこの会社の制服かは分かる。フィリピンの人達はそういったことには特に敏感だ。ところが、彼女たちにはそれが嬉しいようで、好んで制服を着て出歩く。

 長い歴史の中で階級格差を受け入れている国民性という面はあるが、彼女たちにとっても一流企業の制服を身につけていることは、プライドでありステータスでもあるようだ。

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January 28, 2010

第358話 階級格差

 先日、超久しぶりにゴルフに出かけた。頚椎ナントカ症のこともあったが、医者が首をクルクル回す動作がなければ大丈夫、というので、既に幽霊会員に等しくなってしまった茨城県の某カントリークラブへ。スコアはそもそも期待もしていなかったし、どうでもよかったが、何しろ糞詰まって前に進まない。どこの誰が原因かはわからないが、各ホールで居眠りできるくらい待たされた。誰もがイライラはしていても、皆さんひたすらじっとガマン。

 セブのゴルフ場では、こういうとき“特権階級”だったら、当然のごとく行動をとる。彼らには並んで待つ、という概念はない。キャディに言いつけて「前の連中をどかしてこい。」となる。私も数回経験がある。

 フェアウェイで2打目を打とうとして待っていて後ろを見ると、ティグラウンドにいるのは、さっきまで後ろにいた人達とは違う。そのうちに後ろの組のキャディが何やら自分のキャディに合図をしている。すると自分のキャディは「済まないが、彼らが先に行くと言うので待っていて欲しい」という。彼ら“特権階級氏”はチラッと一瞥をくれるだけで、サンキューも言わず通り過ぎてゆく。どこの倅か知らぬが太ったガキ2人に追い越された時はさすがにムカついたものだ。

 しかし、そこはフィリピン。こんな時にカッとなって譲らないとかクレームをつけるなどしてはならない。後で理事会で話題になり出入り禁止になるのが関の山だ。

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July 30, 2009

第342話 皆既日食にも価値観の違いが

 先日の日食、半ば自由業の身なので、テレビで中継を見ていた。生憎の曇天で、関東ではされらしきものすら見ることは叶わなかったが、テレビでは硫黄島の見事な皆既日食を中継していた。M_d34eb22b1f86425db3acd619efe7aee21

 テレビも数か月前から地デジになっていたので、かなり奇麗な画像で楽しめた。さて、その画像をデジカメに収め、フィリピンの友人にも送った。フィリピンでは半分くらいの部分日食だったらしいが、あまり関心はなかったようだ。と言うより、積極的に見るものではなかったらしい。彼曰く「言い伝えで、太陽が欠けるのは良くないことだ。特に妊婦には絶対に見せてはいけない。」そうだ。実は彼の奥さんは妊婦。ということは歓迎されざる写真を送ってしまった、ということだ。勿論、日本人がそんな言い伝えを知らないことは彼も承知のことなので、文句を言う訳でもなかったが、件の写真は即座にデリートされたに違いない。

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February 27, 2009

第312話 解凍

 先日テレビを見ていたら、電子レンジをつかった正しい解凍方法というのをやっていた。自分でも最近は時間がないときは、いわゆる調理をせずに、レンジの解凍加熱だけで料理をせずに済ませてしまうことも少なくないので、目から鱗であった。

 ところで、数年前はフィリピンでは電子レンジを見かけることも珍しく(そもそも熱くして食べない)、自分が住んでいた家にもなかった。

 あるとき、見てはいけないものを見てしまったのだ。メイドの食べ物の扱いだ。こまめに買い物に行く習慣は薄く、ドカーンと買ってあとは冷凍庫、が普通だ。さて、冷凍肉の解凍だが、水を張ったボールに塊を入れる。やがて解ける。必要量を切る。残りは?また冷凍庫に放り込まれる。大きな肉塊だから、この作業は数回繰り返されているはずだし、肉の味や質を相当落としていくはずだ。最初に解凍した時になぜ適当な大きさに切り分けないのか。それと、あの不衛生な水のなかに長時間浸された状態を見てしまうと、食べる気もしない。

 どんな美味しい料理もその舞台裏を見てしまうと、幻滅してしまうことはよくある事だが、冷凍庫にパンパンに入っている肉や魚(もっともそれらの多くはメイドの親戚に横流しだ)もそんな扱いをされていると知って、只でさえ楽しみの少ないフィリピンから食事の楽しみさえも抜き取られてしまった。

 

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December 22, 2008

第302話 ねこ舌

   フィリピンのローカルレストランに行くと、料理は冷めたものが出てくることが多い。スープでさえ生温いものが出てくる。まあ暑い国で更に暑くなるような食べ物を敬遠したくなるのも分からないではない。 でも理由はそれだけでもないようで、そもそも熱い食べ物を口に入れられない、ということでもあるらしい。

 片言の日本語を話せるドライバーのAにHというラーメン屋(その頃、セブでまともなラーメン屋はHしかなかった)に昼飯を誘ったことがある。フィリピン人だから麺よりご飯だ。彼はカツ丼を所望した。美味しそうだと言って彼は目を輝かせていたものの、いざ食べ始めると、そこから彼の悪戦苦闘が始まった。彼には熱すぎて、口の中が大変なのだ。この国ではライスは冷めたものが出てくるが、日本食のレストランだからアツアツのご飯だ。こっちはラーメンを食べ終わっても、彼の丼は半分も減らない。待たせてはいけないと、彼は焦った。「ゆっくり食べなよ。」と言うと、ようやく彼も安心したようだ。

 日本食にも慣れているJ氏にこのことを話したら、「ワタシモ、ハジメテ ラーメンタベルトキハ、ドシテ コンナ アツイノタベマスカ? コワカッタデス」だった。総じてフィリピン人は猫舌らしい。

 さあ、寒い時期になり、とうとう数日前から唇にひび割れができた。フィリピンにいたときは、これに悩まされることはなかったが… gawk

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November 12, 2008

第298話 寒くすること=サービス

 ここ数日、関東地方は薄ら寒い日々が続いている。気温そのものは大したことないが、太陽が顔を出さないので建物全体が冷え切っていて、底冷えがする。2ヶ月くらい前までは真夏の太陽にはうんざりしていたくせに、セブのギラギラ太陽が懐かしく思えたりするから、随分と勝手なものだ。

 ところで、フィリピンの人達は暑い気候には体が慣れているのかと思いきや、意外と暑がりで、会社でもかなり早くから出勤して冷房をガンガン効かせてスヤスヤ寝ていたりする。よくあれで風邪をひかないものだ。

 レストランの寒さもなかなかのもので、空調機が壁際に突っ立っているロッカー型のものだったりすると風が当たる場所の席など、いられたものではない。

 夫婦で来られたVIPを接待するに当たって、「大事なお客さんだから」ということを何度も念押ししておいた。するとどうだろう。「イラシャイマセ~」と元気よくウェイトレスの女の子全員が総出で挨拶してくれたのは微笑ましいとして、個室に入ってビックリ。真冬のような寒さだ。設定温度を見たら、下限の16度に設定されている。外気温からいきなり15度も下げられて平然と順応できる人は相当環境適応能力に長けた人だ。

 会社の運転手もそうだ。外出の時間を告げておくと、それまでにクルマをピカピカに磨き上げておくことは勿論、相当時間前もってクーラーを入れておく。

 室内を寒くしておくことは、彼らにとって非常に重要なサービスらしい。cloud

 

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October 21, 2008

第296話 感性のちがい

 どういう振る舞いが周囲に違和感を与えるのか、このあたりの感性は我々日本人から見るとフィリピン人のそれは相当異なることが多い。

 例えば携帯電話。国内では電車の中や公共の場での通話はモラルとして神経質なくらいに制限されている。ヘッドフォンから漏れる僅かな音量さえもご法度だ。そのくせ酔っ払いや女子高生の騒がしい声はモラルの対象外となっていて、ちょっとアンバランスなのだが。一方のフィリピンでは誰がどう騒ごうとお互い様でいっこうにお構いなし。会議中でもセルフォンで大声で話している人もいるし、朝からうるさい鶏の声なぞは国内なら訴訟ものなのだが、この国では誰一人文句を言う者もいない。

 また、国内では見ず知らずの者からいきなり声をかけられると思わずドキッとしてしまい、その魂胆を探ったりしてしまうものだが、フィリピンでは何気ないところでしょっちゅう声をかけられる。履いているサンダルを褒めるために声をかけてきた人さえいる。うっとおしいと思うことがある反面、自分もオープンな気持ちになれるものだ。

 最近の日本人は本当はもっとルーズなくせに、互いに高いモラルやマナーを要求しあっていて、かえって日常を窮屈なものにしている。こんな風に感じるようじゃ、もはや日本人の行動様式に適合していないのかな?

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October 01, 2008

第295話 給与は月2回

 普段、月曜や金曜、そして月末はあまりクルマで外出はしない。何と言っても周辺道路が混む。自転車を使ったほうが早いくらいだ。

 セブの道路も月末や月初は混むが、もうひとつ混む日がある。これは日本とは異なって、毎月15日とか16日だ。そう、混む理由が若干違うのだ。

 フィリピンでは給与は月2回に分けて支給される。大方の想像通り、月1回だと次の支給日までに家計がパンクしてしまう人が多いからだ。その月2回でさえ持ちこたえられずに前借りする社員も多い。極端な人は支給日から数日後にはもうキャッシャーの前に立っている。彼らはまとまった現金が入ると、それっと買い物に繰り出す。多くの場合はグローサリーの購入だ。しかし家計簿などつけてコントロールしている人など皆無だろう。

 日本でも最近はそれと近い状況の人が増えてきているようだ。日雇い派遣のことの良し悪しはあるが、週払い、日払いの条件を求めて仕事を探す自転車族が増えてきているのも事実だ。フィリピン人と違うのは、金の使途が生活必需品の購入というより、パチンコなどの遊興費に消えるところか。moneybag

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July 02, 2008

第287話 自販機

 数年前から気管支喘息が原因でタバコは止めたので、最近のタスポの話題、自分にとってはどうでもよいトピックスのひとつだ。それでも、我々があって当り前と思っている自販機の存在、こちらの方が今後は話題になりそうだ。報道ではどこでも自販機を見かける国と言ったらドイツと日本が筆頭だそうだ。国民性に類似もあるそうだからさもありなん、といったところだ。

 ところで、フィリピンで自販機を見かけたことがほとんど無い。全く無いわけではない。かなり以前にセブではオスメニャサークルの近くでジュースの自販機らしきモノを見たことがある。同僚に聞いたら、フィリピンでは自販機は使われないだろうという。

 販売者側の理由として、お金や商品が入っているマシンごと盗まれるので販売機の横にガードマンを置かなければならないことと、高い機械を買うより、給料の安い売り子の方が安上がり。

 買う側が機械で買いたくない理由は、お金を入れても多分何も出てこない、だそうだ。納得!

 言われてみれば、我が国ではタバコと言い、飲み物と言い、数十メートルおきくらいに自販機がある。使用電力などを考えればあんなにあちらこちらに無くても良さそうなものだ。

 

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