July 02, 2008
数年前から気管支喘息が原因でタバコは止めたので、最近のタスポの話題、自分にとってはどうでもよいトピックスのひとつだ。それでも、我々があって当り前と思っている自販機の存在、こちらの方が今後は話題になりそうだ。報道ではどこでも自販機を見かける国と言ったらドイツと日本が筆頭だそうだ。国民性に類似もあるそうだからさもありなん、といったところだ。
ところで、フィリピンで自販機を見かけたことがほとんど無い。全く無いわけではない。かなり以前にセブではオスメニャサークルの近くでジュースの自販機らしきモノを見たことがある。同僚に聞いたら、フィリピンでは自販機は使われないだろうという。
販売者側の理由として、お金や商品が入っているマシンごと盗まれるので販売機の横にガードマンを置かなければならないことと、高い機械を買うより、給料の安い売り子の方が安上がり。
買う側が機械で買いたくない理由は、お金を入れても多分何も出てこない、だそうだ。納得!
言われてみれば、我が国ではタバコと言い、飲み物と言い、数十メートルおきくらいに自販機がある。使用電力などを考えればあんなにあちらこちらに無くても良さそうなものだ。
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February 18, 2008
まずは良くあるパターンでメイド。帰省したまま帰ってこなくなり、そのまま音信不通という話はよく聞くが、多くの場合で給料の前借りをしている。戻ればしばらくは返済のためタダ働きとなってしまうので、戻る気にもならないのだろう。もたもたしているうちに、雇い主からの叱責をおそれたり、恩知らずのレッテルを貼られることへの独特の恥の価値観があったりで、いよいよ戻れなくなる。
メイドばかりではない。会社員でも突然来なくなる人たちもいる。
総務にいたスーパーバイザーLはある日突然無断欠勤が始まり、そのまま来なくなった。どうやら同僚達の話では、浮気がバレて、奥さんから家を追い出されたらしい。また、流暢な通訳であったIさんは、母親が亡くなり実家に葬儀のために帰省した。こうなると1週間くらいは戻ってこないだろうと予測はしていたが、10日経っても半月経っても戻って来ない。その間、連絡は無いままだ。やっと連絡が取れたと思ったら、お母さんが死んでからというもの働く意欲が湧いてこない、と言う。
日本人の感性で仕事をしていると、こういった場合には多大なストレスを感じる。アテにしていた分担を一方的に突然放棄されてはたまったものではない。フィリピンで仕事をする際には、特定の人に多くを依存することなく、常にバッファを持った状況が必要だ。
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February 08, 2008
さて、早期退職した彼らは何をするのか。技術者や特殊な能力を持つ者はほぼ同等の条件で再就職の道はある。当時はちょうど第2加工区に新たな企業の進出もあったし、何しろLと言う米系のプリンターメーカーが盛んに人材の横取りをしていた。
一方で、これを機に海外へ移住した者も少なくない。フィリピンから有能な人材がより良い待遇を求めて海外に流れるのは最近の傾向であるが、知っている限りでも退職後3名が移住している。一人はニュージーランドへ、別の一人はカナダへそれぞれ家族を連れて向かった。女性でアメリカ人と結婚し、米国に渡った者もいた。元部下のJ氏もやがてはカナダへの移住を考えている。特にカナダは移民受入にしっかりとした計画と体制を整えているので、彼らにとっても最もあこがれる国らしい。
残念なことに知り得る限り日本に渡ったものは皆無だ。行きたいという者も極めて少ない。無理もない。英語圏の彼らには言葉が通じない日本に行く必然性がない。しかも、悪いことに多くの日本人にはアジアからの人達を安価な労働力としか捉えない風潮があり、国としての受入に対する意識も後ろ向きだ。いずれ外国人の助けを必要とする日本だが、彼らにとってあまり魅力がない、というのも政治課題のひとつだろう。
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January 03, 2008
日本人は何にしても(良い悪いは別として)キッチリしている。電車やバスもぴったり時間通りに運行されるし、少しでも遅れるとご丁寧にお詫びのアナウンスまで流れる。
この国民性が端的に現れているのが、地図の正確さだ。ゼンリンの地図に至っては、家まで正確に記載されている。一方のフィリピンではどうか。まず書店で地図帳を見かけない。地図といえば旅行案内所のパンフのような“絵地図”だ。距離の表現も正確でなく、道路も行ってみたら行き止まりだったり。慣れない旅行者には何とも頼りにならない。それでも無いよりはマシであるが、地図があるのは都市部だけ。地方に行けば感だけが頼りとなる。
もっともフィリピン人はあまり旅行はしないし、行動範囲はあまり広くない。日本人の感覚ならセブ市内からマクタンのリゾートまで大して遠くはないが、彼らは「very far」と言う。山間部を通ってバランバンまで行こうものなら「adventure」だそうだ。出かける場所もショッピングモールか家族や親戚の家、ということが多いから、正確な地図はさほど必要でないのかも。
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December 19, 2007
この時期のフィリピンはクリスマス1色。マクタンの加工区でもどの会社も外壁を中心に飾り付けられている。しかもお互いに張り合うかのような力の入れようだ。こんなときにいつも張り切るのはM部長。昼行灯とか5時から男とかいう言葉もあったが、彼は仕事に関しては格別の力の発揮はないものの、こういう行事では放っておいても事を成し遂げる。
加工区の別の日系会社の方から、妙な褒められ方をした。曰く「お宅の会社のイリュミネーション、毎年立派ですねえ。うちの社員からあれくらいやりたいので、金を出せって言われているんですよ。」 (そう言えば、そんな出金伝票みたことないが、どれだけカネ使ってるのかな?)まあ、さすがに勤務時間中にはやっていないようだが、気持ちがそちらに行き過ぎだ。総務部長に話して、周囲へのエスカレートの引き金になっても具合悪いので、自粛させた。
今朝のNHKの番組でカピス貝を使ったパロルの製作風景が紹介されていた。ひとつひとつ手造りな感じがいい。南国のクリスマスによく似合うアイテムだが、日本でも流行らないかな。
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September 12, 2007
「○○部長がこう言っている。だからこうしなさい。」と、課長が部下に仕事の指図や説明をしたらどうだろう。部下は頼りない上司と思うだろう。「自分の言葉として言えないのかよ。」と。一般的には、そう思われるのも心外だから、多くの管理者は自分の言葉として話すように努める。
フィリピンではそうはならないことが多い。仕事の指示をする際でも、「according to Mr.○○, …」となり、部下に有無を言わせず、納得させてしまうのだ。ところが、指示や命令を通しやすくする作用だけでなく、別の目的も見え隠れする。
運転が乱暴で、喧嘩っぱやく、トラブルの絶えないドライバーDの交通事故回数が解雇のレベルに達した。総務部長Tはどうしますか?と聞いてきた。甘い処分ではかつて解雇された連中も騒ぎ出すし、ルールが瓦解する。当然、規則どおりの対処を言い渡した。
それから数日して総務課長Uが言ってきた。
「Mr.○○、注意した方がいいですよ。Dはあなたを恨んでいます。総務部長は、Mr.○○がクビにするよう言っているので君は解雇される、とDに言いました。」
要は都合の悪い話は、自分の言葉として伝えずに、あの人がこう言ったから君はこうなった、と自らドロを被ることを避けたのだ。
お陰で、Dの写真をビレッジのガードにチップとともに渡し、来ても入れさせないようにしたり、朝夕の通勤時の通るルートや時間を変えたり、余計なことをさせられた。
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September 06, 2007
フィリピンではランチやディナーの招待はしょっちゅうだ。仕事関係でのことが多いが、付き合いの幅が拡がると、個人的なものも多くなる。個人的には借りをそのままにしておくのは好まないので、接待を受けたら、次回は何かの機会に招待することを心がけていた。その場合は多くは社費でなくポケットマネーだ。
その場合、困ることがあった。来る人の人数が読めないのだ。一応、「あなたの奥さんもどうぞ」と言うことにしていたが、それだけでは済まないことが多い。「息子も紹介したいので連れて行っていいか?」などと聞いてくるならいいほうで、いきなり様々な人を連れ立ってやってくる。小さい子供を含めて家族全員がやってきたり、どういう係累なのか不明だが中には明らかに食事目当てと思われる者も混ざってくる。
費用だって、そうなると天井知らず、となるし、いきなり人数が増えると、料理の量も急には対応できない。怒涛のようにディナーが終わり、レシートを見て唖然としたことも1度や2度ではない。
が、来れば、まだ良い。中には連絡無しのすっぽかし、というのもあったし、ひどかったのは、招待した側が待てど暮らせど来ない、というのもあった。そんなことって許されるのか?
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August 31, 2007
仕事でフィリピン人を使う場合、日本人を扱うのと同じように対処してしまう日本人は少なくない。中には以心伝心という日本人独自の価値観すら期待している人もいる。長く付き合っていれば段々と見えてはくるが、裏づけあるデータも必要ということで、少々費用もかかるが、マネージャ全員の内面調査を行った。自分でもお試しでやってみて、なかなか納得できる結果が出たので、全員にやってみようとなったのである。
まず想定通りなのは、誰もが高給願望志向が突出していた。次に有能リーダー願望。どういうことかと言えば、力のあるボスの下に付き、有利な状況に身を置きたいという、フィリピン人独特のメンタリティがありそうだ。ここでは当然、恩の売り買いが行われる。組織親和性やコミュニケーション志向も比較的高く、突出を嫌う彼らの意識とも合致する。
ネガティブな面では計画策定性が低い。彼らは命じれば計画を詳細に立てるが、実行する意識は元々は薄い。また、総じて規則強制性も低く、互いのイザコザを好まない彼ららしい。
ほぼ全員に共通しているのは、自己容認性が高いことだ。常に自分は頑張っている、自分は悪くない、という感性だ。最近、日本人でもそんなタイプは増えてきているが、彼らの場合、自己評価は驚くほど楽観的だ。
どおりで、人事考課や昇格の面接であれだけ強気に自己主張できるわけだ。
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August 23, 2007
わが国でも一時期リストラと称して早期退職なるものが流行った。確か、割り増し退職金は年収の1年分とか2年分とか、今にして思えば随分と大盤振舞いしたものだ。それでも、辞めていく者は清水の舞台から飛び降りるくらいの決断を要した。永年勤めた会社への愛着なども踏みとどまらせる要因だろう。
フィリピンは外資系企業の多くにとって生産基地である。ということは景気の動向によって必要人員は大きく変動するし、特に稼動が目先だけでなく暫くに亘って落ちそうな時に人員整理を考えるのは当然の成り行きである。割増退職金付きの退職募集には、あっという間に目標人員数が応募してきた。在職期間にもよるが、最も多いものでも6ヶ月分だ。製造オペレータの古参が応募してくるのは目論見通りとしても、課長クラスの者3人、部長クラス2人(部長クラス2人は想定通り)は見方によってはややショッキングである。
その時に応募してこなかった者でも、未練があったらしく「次の早期退職はいつやるのですか?」と聞いてくる者もいた。この6ヶ月分の割増というのは、フィリピン人にとってかなり魅力的に見えるそうだ。次の職が無ければ、6ヵ月後には収入が途絶えるはずだが、そんな先のことは考えないのか。
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August 20, 2007
フィリピン人とお金の関係で言えば、貯金もせず、あれば片っ端から使ってしまい、無くなったら人にオネダリする、という印象を持たれがちだが、ある程度の教育を受けたレベル層は必ずしもそうとも言えない。
元経理部長のYは毎月のサラリーの30%は貯金していたし、他のマネージャの中では株を時々購入している者もいた。
そんな中で、元EDP部長のJはこまめに土地を購入していた。土地だけでなく上モノも建てて賃貸に供していたり財テクに余念が無かった。そんな彼でもフィリピン流が見え隠れする。
「困ったことになりました。今建築中の建物ですが、セメントを買うお金が足りません。」
「じゃあ、マネージャ向けの優遇ローンがあるのだから、それを利用したらどうだい。」
「いや、それはちょっと…」
会社経由でローンを組むと、返済するまで転職ができなくなる。転職の好機を窺う彼にとっては良い策ではない。私に貸してくれと言いたかったのかも知れないが、そんなことをすれば、他の者からも金の無心がやってくることは目に見えている。
結局、彼は工事の一時中断を余儀なくされた。行き当たりばったりな印象が無きにしも有らずだが、フィリピン人にしては将来のための蓄財を地道にやっている方だろう。
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July 25, 2007
フィリピン人は実におおらかだ。モノは壊れたら直せばいい。その時考えればいい。悪く言えば問題先送り、とも言えるが、壊れてから直すのは考えようによっては資源の有効活用だ。
わが国では先頃の地震の原発が槍玉に上がっているが、隠蔽体質は別としても、指摘の多くは予防管理部分が充分だったのか、ここが問題とされているようだ。確かに予防管理とは段取り作業の一部と見れば、トラブル発生による諸々の影響は軽減できるのだろう。
フィリピンでは停電は日常茶飯事。しかし、加工区でこれはたまらない。ジェネレータがあるとは言っても、時間的限度があるし、切り替え時に短時間でも寸断がある。ある時、あまりにも停電が頻発したので、加工区内の電力供給の責任者を呼んだ。Tシャツ、サングラスの彼は謝る気はサラサラ無い。
「最近の停電の多くはパーツの老朽化が原因だ。使えないパーツはちゃんと交換しているから大丈夫だ。
「古いパーツは分かっているのだから、予め交換すべきじゃないのか?」
「そんな無駄はできない。だめになったら交換する。問題ないじゃないか。」
仕事で彼らと付き合っていて、何とも言いようのないストレスを感じるのはこんな時だ。価値観の接点が噛みあっていないから、どこまでも平行線。予防管理という言葉をフィリピンでは定着させることは難しいだろう。
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June 29, 2007
日本人も最近こそ返済の充てなく借金をする風潮が目立ってきているが、分相応という価値観が薄れてきているからだろう。それでもグレーゾーンのサラ金利息を除けば、収入さえ継続してあるという前提であれば、返済できないほどのローンを組む人はまずいない。
会社のキャンティーンでは電気製品販売業者が家電製品を展示販売していた。工場の作業者が購買層だから日本とは違って電気釜、扇風機などが売れ筋だ。いずれも数千ペソの価格帯だから、月々の収入からちょっと貯えれば現金で買えそうなものだが、聞いたら殆んどの者がローンを組むと言う。不安定な雇用契約の中で返済計画は考慮しているのか?逆に信販会社の立場に立てば、そしてこのような者相手にローンを組んで踏み倒されないのか?
驚いたことに金利は年35%!経理部長に聞いたら、多くの者はローンを支払えなくなり、品物は質屋に行くだろう、とのこと。後からわかったことだが、売上から5%がキャンティーンのマネージャにキックバックされ、驚いたことに当時の総務課長まで5%のロイヤリティを要求していたらしい。
こうしてフィリピンでは貧しい者からどんどん搾り取られ、集まるところにどんどんカネは集まる。
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June 27, 2007
日本語は一説によると世界の言語の中で最も語彙数が多いそうだ。欧米系の言語で比較的語彙が多いといわれるフランス語の倍以上あるそうだ。確かに「雲」ひとつとってみても、すじ雲、イワシ雲、羊雲、雷雲など状況で細かく使い分けている。
私は言語学者ではないので、定かなことはわからないが、フィリピン中部のビサヤ語はオリジナルの語彙が少ないのではないかと感じることが多い。なぜかといえば彼らの会話の中に英単語が相当混ざっているからだ。特に抽象語や概念語は英語になっていることが多い。“反省”といえばreflectionというが、元々反省することも稀だからそのような言葉もなかったのだろう。
そんな彼らの中でも会社では日本語もかなり幅を利かせてきていた。日系企業だから当然といえば当然だが、ある言葉を使えば相当広い意味で捉えることが出来る便利な概念語が日本語には多い。“カイゼン”などは最早国際語だが、アカジ、オセジ、変わったものではトウジシャイシキなど彼らにとっても便利な語彙のようだ。
際どい話をするときに便利だからだろうが、中には隠語代わりに日本語を取り入れようとする輩もいて、こういうときは日本語でどう言うのだ、とよく聞かれたものだ。フィリピン人は言葉の記憶力は秀でている。“ヘソクリ”とか“ウワキ”とか“コイビト”とか、なかなか器用に使いこなしていた。
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January 23, 2007
無くて七癖、あって四十八癖と言うから、人間の所業には自分を基点に見れば、他人の多くの癖が見えてくる。同じ日本人同士でもそうなのだから、民族が違えば尚更だ。
日本人から見るとフィリピンの人達の動作は至ってのんびりとしている。歩いている時だってわざとゆっくり歩いているんじゃないかと思うくらい遅い。時間の感性が違うのだから当然というか、彼らから見れば日本人はいかにもせわしいに違いない。仕方ないのだ。
と思いながらも、彼らの掃除の光景を見ていると、ここまで感性が違うものかと考え込んでしまう。床の拭き方だ。メイドが居るフィリピンでは電気掃除機は使わない。メイドに楽をさせる必要がない、というのが根底にある。これは洗濯機も同じことだ。
彼女達は、雑巾を床に置くと、その上に足を乗せ、そのまま足を滑らせるように、器用に磨いてゆく。我々は昔、小学校の床磨きでは、両手を床の上の雑巾に乗せて、パソコンのマウスのような形になって屈んでサーッと拭いていた。どうしても足で床を拭く姿は真面目にやっているように映らないのだ。こっちの頭が堅いのか。
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December 02, 2006
フィリピンの人達はコンテストが大好きだ。ミス・コンテストもそうだが、この時期berのつく月でもクリスマスはやはり12月に盛り上がる。
MEPZの会社でも各社対抗のデコレーション・コンテストが行われる。我々日本人にはどうでもよさそうな行事だが、現地人スタッフは、ここではかなり力が入る。そのエネルギーをもっと日常の仕事で発揮してもらいたい、と苦々しく感じているのは日本人駐在員だけである。
会社の敷地の塀や外から見える大木にデコレーションを施し、ライトアップする。どの会社のデコレーションが最も素晴らしいかを競うという、ビジネスには全く寄与しない行事であるが、マネージャも含めてかなり本気で、彼らは取り組んでいた。
そうかと思えば、消防訓練。何をやるかって?ただホースからの放水のスキルを競う。私がいた会社でもMEPZ内で優勝したことがあったが、だから何だ?としか受け止められない。何故なら、本当に緊急事態への訓練ではなく、彼らは楽しい行事の一環としか捉えていない。これでは本当に、いざ、となったときに対応できないであろうことは以前の記事でも紹介したことである。
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November 09, 2006
時間に対する感性といえば、やはり先のイギリス人以上にフィリピン人はルーズに映ることが多い(勿論彼らの中にもキチンとした人は少なくないのだが)。
あるFという銀行の幹部が昼食を一緒にしたいとFAXをよこしてきた。フィリピンでは接待の案内は電話で相手の都合を確認するというより、一方的にいついつどこで食事をしたい、と通知してくることが少なくない。それはそれで考え方の違いだから仕方ないのだが。
さて、言われた通りティンガオという中華料理屋で、12時ちょっと前から私は待っていた。大体接待する側が先に到着しているというのが日本人の当り前の感性であるが、彼らはまだいない。ここはフィリピン、まあ仕方ないか。それでも1時からは会議だ。さすがに12時半を回っても現れぬ彼らを待つほど、お人好しではない。
遅れるなら遅れると、店に電話するくらい出来たはずだ。この銀行に対するプライオリティが以後グッと下がったことは言うまでもない。因みに日本の銀行の資本が入った銀行であり、接待者の名前にも日本人の名前も記されていた。
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November 06, 2006
私はどちらかと言えばラーメン好きなほうで、セブにいた時も、ちょくちょく来来軒に立ち寄った(最近はおいしいラーメン屋さんも増えたらしいが)。なぜ来来軒なのか。私はラーメンの中でも塩系が好みで、ここの塩ラーメンはとても気に入っていた。
ところが、塩ラーメンを頼んでも醤油ラーメンが出てくることが多いのだ。始めは自分の発音が悪いのかな、とも思っていたが、同じような経験をした人も結構いたようだから、日本人とフィリピン人の発声の捉え方の違いかもしれない。“しお”を早口で言えば“しょ”と聞こえなくもない。そうすると、英語では最初に聞こえた母音の音で単語を判断されることが多いそうだから、“しょうゆ”と捉えられてしまうのかもしれない。「し・お・ラーメン」と、意識的に区切って言うようにしてからは、間違いはなくなった。
ところで、フィリピン人の苦手な発声に“tsu”がある。塚田さんは「ちゅかだ」、三井は「みちゅい」、バランバンの造船所は「ちゅねいし」となってしまう。日本でも鹿児島以南の人達の発音でも似たような発声をよく聞く。日本人のルーツはあちらこちらからだろうが、言葉の発音という面から、フィリピンとの繋がりも感じずにはいられない。
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October 24, 2006
仮にあなたに持ち家がなく、自家用車もないとしよう。真面目に一生懸命働いて、少しお金が貯まったとする。マイホームとマイカー、もし同じ値段で手に入れることが出来るとしたら、どちらに手をだすだろうか。
日本人の感覚ではそもそも家や土地の価格の方が乗用車を買うより通常はるかに高額だ。そうなるとあり得ないことではあるが、両者が同じ価格なら多くの日本人はマイホームに飛びつくだろう。
現地の会社では、取引銀行と提携してマネージャ向けのローン枠を組み、実質上の利子補給をマイカー、マイホームに限って行っていた。スーパーバイザーからマネージャになり、ローンが組めるようになると彼らは間違いなくクルマの購入に走る。家とクルマが同じコストなら、日本人の感性なら家が先だ。何よりもフィリピンの高い借家の賃貸料(月額家賃は4年払い続けるとその物件を買えるほど高い賃料が設定されている)から考えても家を先に手に入れたほうが、その後のファイナンスを考えても有利なはずだ。
しかしフィリピンではクルマのステータスは我々日本人が考えるよりもはるかに高いようだ。100%と言ってよい。どのマネージャも真っ先にクルマのローンを組む。
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October 18, 2006
日本人の感性から言って、フィリピン人には恩を仇で返されたと思っている人は多いはずだ。日本人の感性や価値観から見れば、かなりの部分、その通りであろう。しかし、実態は角度を変えて見ることも必要だ。彼らの文化に照らして見たらどうなのか。
メイドに給料の前払いをしたら、途端に田舎に帰ってそれっきり、などは良く聞く話だ。返せるアテもないのに給料を借りる。借りたはいいが、返せない。要は合わす顔がないのだ。だったら借りなきゃいいじゃないか、と言うのは日本人の価値観。この感性を押し付けていたらどこまで行っても相互理解など不可能だ。
彼らは金を貸してくれたことに対する恩義(ウタンナローブ)は感じているのだ。しかし返せないことに恥(ヒヤ)を感じ、姿を現すことが出来ないのだ。フィリピンで「恩知らず」とは最も恥ずかしい概念で、そのように言われることはとても不名誉なことだ、と同僚のフィリピン人に聞かされた。恥の文化と言う点では、日本人同様にフィリピン人は敏感だと彼は言っていた。カネが絡むと心が揺らぐのはどこの民族も同じ。流儀が違うだけだ。
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October 12, 2006
以前、とある日系の銀行のV.Pが訪問されたとき、工程案内をしたときのことである。約1時間のサイトツーリングの後で、私は尋ねてみた。勿論、大事なお客様の工程見学がいきなり行われることはないので、工場内の整理整頓は行われていたはずである。
I氏の評価は極めて良好だった。
「私達はフィリピンで工程の視察を行うときはまず床を見ます。腰から上の高さは見ても良くわかりません。しかし、腰から下の高さの秩序がどれだけ維持されているか、これは誰でもわかります。ここは今まで見た中でかなり良い方です。」
はっきり言って、現地スタッフ任せなら、こうはならない。この視察に先立って、例により工程内をほっつき歩いて気づいたのだが、スナック菓子の袋や粉々の菓子類が床に散乱していたのだ。生産ラインで菓子を頬張りながら作業など、もってのほかであるが、床のゴミ達がそれを物語っていた。技術的なことは私もわからないが、このような気づきは私でも可能だ。後は指摘して、直させるアクションがあるかどうかだけである。
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October 10, 2006
現代フィリピンはあらゆる面でアメリカの影響が強い。文化的にはそこかしこにスペインの影響を感じるが、今の社会の規範は、伝統的な土着の価値観とアメリカの社会規範が渾然としている。彼らは独立国でありながら、アメリカを兄貴と呼ぶ。そんなフィリピンでも日本がもたらした近代文明(ちょっと大げさ)らしきものも無くはないのだ。
フィリピンには、規模の大小は別にしても、実に多くの日系企業が活躍している。日系企業は往々として、日本の文化や価値観を持ち込む。その中には「大きなお世話」と思われる迷惑な持ち込みもあれば、結果的に歓迎され、取り入れられているものもある。
町のあちらこちらの汚れや公衆道徳からは以外に思う人も多いだろうが、フィリピン人は総じて清潔好きだ。但し、自分のテリトリー内部だけである。街中ではゴミはポイポイ捨てるし、誰もとがめない。しかし、自分達のテリトリーに限って言えば、実にこざっぱりしている。
少し古い概念ではあるが、いわゆる“5S”は彼らには受け入れられやすい日本のカルチャーの一つだ。整理・整頓・清掃・清潔・躾はもはや“Kaizen”に続く、日本発の国際語でもある(むしろ、本家の日本ではやや崩壊しつつあるようだが)。果たして、本当に彼らの行動に実際に反映されることはあるのだろうか。
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July 04, 2006
毎年、今頃はファミリーデーの時期である。従業員の家族を招待して1日を楽しんでもらおう、というイベントである。勿論、社員のガス抜きまたは組合対策的な要素も大きい。
社員の数も少なくなく、家族を含めて収容できる場所はそう簡単には見当たらない。MCWDが管理するファミリーパークが良く使われた。屋外で催すので天気が良いことが絶対条件である。
このような行事でいつも感心するのは、観客を飽きさせないアトラクションのアイデアと誰もが本当に楽しんでいることである。MCの女性も日頃の仕事風景からは想像も出来ないほどの仕事ぶりで、完全に堂々とした司会者になりきっているし、本当に楽しそうだ。フィリピン人が大好きな毎回恒例の美人コンテストはそれぞれの職場代表の決選投票という趣であるが、日本人駐在員たちが審査員となっている。どの女性も原型をとどめないほどの厚化粧で”美人“の定義が我々とはちょっと違うようだ。「該当者なし」。
しかし…あー、やはりフィリピンか。足元を見ればゴミだらけである。パックランチの容器、スナック菓子の袋、ペットボトル。ゴミ箱を用意しているのに、そこまでわざわざ捨てに来る人は稀である。
それと、不明朗な支出や、水増し請求後のキックバックなど、このような行事の後のチェックも不可避の仕事だ。
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May 29, 2006
会社の中にあっては、日本では通常見かけない光景をフィリピンではよく見かける。
仕事の中で、上司にどやしつけられる部下。というのは日本では別段珍しいことではない。部下のほうも叱られるのも仕事のうち、とばかりに言われっ放しでひたすら耐えるのが務めである。フィリピンではちょっと様子が違う。さすがに、よく言われるように、面子を重んじるフィリピンでは、上司が人前で部下を打ちのめすように叱ることはしない。これは現地で仕事をする日本人も気をつけていることでもある。失敗を犯したり、仕事ぶりに問題がある場合でも、フィリピン人の上司はよく部下の話を聞いている。そうこうしていると、時折意外な光景に出くわすのだ。なんと、部下が突然泣き出すのだ。男も女も問わず、である。このような習慣?は日本では見られないものだ。
あるとき遅刻が多く、ペナルティを課せられたオペレーターが人事に何かを訴えに来た。前総務部長のMは暫く彼女の言い分を聞いていたが、彼女は例により突如泣き始めた。さてM部長は何を言い出すかと思ったら、
「もういいんだよ。あなたは悪くない。あなたはベストを尽くしているんだ。」
咎められるべき者が、”泣き“を入れることで許してもらえる、というカルチャーは我々には少なからず違和感を感じさせる。果たしてこれが正しい問題解決法なのかどうかは別として、泣けば全てが許される、そして許してあげなければならない、このような風習はフィリピン人独特の寛容の精神と表裏一体のものなのだろう。
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April 23, 2006
最近のフィリピン関連のニュースによれば、国民の英語力の低下がより進んでいるそうだ。この国では国民の英語力が高い、と言う点が外資を呼び込むためのセールスポイントになっているわけだから、少なからず深刻な問題であるらしい。
私は少し違った視点でも影響が出てくるのではないかと穿った見方を持っている。例えばこんなことがあった。機械のエンジニアを面接する際に同席したときのことである。応募者はマニラからやってきた男性である。面接する側はビサヤ出身のシステムエンジニアリング部門のマネージャだ。私にはよく分からなかったが、タガログ語で最初はやり取りしていたようだ。しばらくしてマネージャのLは言った。
「私はタガログ語が充分には分からないので、英語での会話にしたいがそれで良いか?」
応募者は「問題ない」と応じ、以後英語での面接になった。
タガログとビサヤでどれほどの違いがあるのか、私にはわからないが、お互いの出身地が違う場合には英語を使った方がスムーズにコミュニケーションができる、と言う現実は我々日本人には理解しにくいことである。英語力の低下は外国人とのことだけに留まらず、この国では異なった地域の人達の間でのコミュニケーション手段としての機能低下にも関係してくるのではないか。
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April 04, 2006
目の前の椅子なら、いくら使ってもらっても減るわけでもないが、モノによってはそうもいかない。例えば電話などは使われれば出費が伴う。実は滞在していた住居では通話料がおかしなことになっていた。どうも市外通話の料金がそれなりにかかっているようなのだ。固定電話から駐在している日本人がフィリピン国内の市外に電話することはまずない。日本国内に電話する時は、グループ会社内の専用回線が使えるので会社からかけるから、そもそも家にある電話は、市内通話以外はほとんど受信専用のはずなのだ。
となると、怪しいのはメイドとその関係者ということになる。何しろ日中は日本人は誰もいないのだ。メイドはそれぞれ遠くのプロビンスから来ているし、悪気はなくても“そこにあるんだから”くらいのつもりで使うことは十分考えられるのだ。
遠くから来てるんだから、たまには電話くらいいいじゃないか、とも思ってもやりたいが、このようなことは往々にして蟻の一穴になりがちだ。
我ながら冷たい奴だと思いながらも、以後は暗証番号を入れないと市外通話は出来ないようにしておいた。この国ではそれくらいの用心は必要である。
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April 03, 2006
私のデスクの前には椅子が二つあった。ちょっとした話し合いのために来た人が座れるようにしてある。フィリピンでは日本と逆で部下を立たせて話をすると、部下が上司を見下ろす関係になり、周囲が誤解するそうだ。
あるとき、私が席に戻るとTシャツ・ジーンズ姿の女の子がそこに座っていた。少なくとも名前も顔も知らない人だ。何の用事かな、と思いながら彼女の方を見ると、ニコッと軽く会釈するだけで、特に用件を切り出すわけでもない。
暫く経っても何かを言うわけでもないので、隣にいる秘書が用件を聞いているかもしれないと思い、聞いてみても、知らないと言う。そのうち彼女は携帯をと取り出し、テキストメールを打ち始めた。そうなるとどうも目障りだ。
さすがに隣にいた秘書が彼女にビサヤ語で何かを聞いている。一言二言の会話の後で彼女は立ち上がって離れて行った。
「彼女は採用面接に来ました。待っている間、そこの椅子が空いていたので、座っていたようです。」
フィリピン人には、そこに何かがあって、誰も使っていなければ、使っても構わない、という考え方がある、と経理部長のYは言っていた。日本で空き家になっている私の山小屋についても彼曰く
「空き家のままにしていたら、もう誰かが住みついているんじゃないのか?」
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March 01, 2006
私にとって料理はどちらかというと趣味の部類に入る。フィリピンでの生活も慣れてくると、自分で食材を買い求めて作ってみたりもするようになる。そうすると、今度は自分の料理は現地のフィリピン人に美味しいと言ってもらえるだろうか、と試したくなってくるものだ。日本人が好む食べ物の中で天麩羅は彼らの大好物であることは周知であるので、普段彼らが口にしなさそうなメニュウであちらこちらで試してみた。
彼らの家庭を訪問し、キッチンに案内してもらい、必要な鍋や釜などを用意してもらう。
キッチン周りは砂糖に引き寄せられるのか、小さな蟻が行列しているのは大体どこも同じだ。さてこの日は人材派遣会社のA社長の奥さんの誕生パーティに招待され、それならと、一品作らせてくれと頼み込んだ。
私が作ることにしたのは牛丼の具の部分である。ローカルビーフは硬いのと脂が少ないので不向きなので、少々値が張るがヨーロッパデリカで米国産の牛肉を塊で買ってきた。早速ナイフで薄切りに取り掛かる。家人達は不思議そうに私を見ている。そう、フィリピンではそれなりの生活水準の人達はメイドの仕事である台所仕事など絶対にしないのだ。私が俎板に向かい器用にナイフを操っている姿は信じられない光景なのかもしれない。そんな視線も気になるのでスライス係は途中からこの家のメイドにバトンタッチ。
フィリピン人用に甘めにするために味醂はかなり投入した。次第に匂いが立ち込めてくるせいか人が集まってくる。もうひとつの鍋では枝豆も塩茹でにしておいたので、後は少々時間をかけて煮込むだけ、となったので、右手のオタマはいつしかサンミゲルに持ち替え談笑の輪の中に入っていった。
出来上がった一品はあっという間に参加者の胃袋に納まった。食べている人達の表情からは、手前味噌ではあるが、中々の評価を戴けたようだ。お代わりをとっている人もいる。フィリピン人はライスに何かをかけて混ぜて食べるのが好きだ。牛丼はそんなスタイルにも合っているようだ。
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January 31, 2006
総務課長はドライバーAと話した後、私のところに頭を掻きながらやってきた。
「いやー、彼がですね、今までどおりドライバーの仕事をしたいって言うんですよ。」
我々日本人の感性からは理解できない反応である。総務課長は続けた。
「おカネらしいんですよ。ドライバー特に彼は夜の接待などの出動が多いし、休日出勤も多いので、基本給は低くても結構稼げます。実際に彼は毎月1万5千ペソ近く収入があります。スーパーバイザーになるよりも、ドライバーでいた方が給料が多いんですよ。」
「今はそうでも、ドライバーでいる限り基本給はもう上がらないぞ。職位が上がればこれからの昇給だってあるじゃないか。」
「フィリピン人は先のことより、今が大事なんですよ。」
それじゃ例のサルとバナナの話の通りじゃないか。
それでも実直なAは我々の配慮は感じ取ってくれて、職務分掌にないことでもいやな顔もせず、今まで以上に動いてくれた。フィリピン人は体面を重視するが、金に関することではそれ以上にセンシティブなようだ。
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January 29, 2006
仕事を進めていく過程の中で、様々なファクターが重なって夫々の人の仕事に対する捉えようや、進め方は変わってくる。能力や知識、経験は勿論であるが、フィリピン人に関して言えばさらに違った要素を加味しないと、彼らの仕事に対する価値観は理解できない。体面や名誉、クラブメンタリティ、カネ、そして最も重要な家族などの要素が仕事の中でストレートに表面化し、影響してくる。
会社のドライバーのA君は何人かいるドライバー達のリーダーとして彼らをソツなく統率していた。カタコトではあるが日本語も理解し、相手が何を言わんとしているかも適切に推し量る能力をも有していた。そして何よりフィリピン人にしては口が堅く、余計なことは一切言わないので信頼できるのだ。
彼の職位はドライバーヘッドというポジションで、製造ラインの班長と同じ待遇であった。関係者相談の結果、彼を直接の運転業務から外して、配車計画全般と構内の庶務事項まで含めた職務を与えるとともにスーパーバイザーに昇進させようということになった。ドライバーとはいえ大学卒で、細かいところによく気がつくタイプである。
基本給も3千ペソ以上増えるし、今後の勤務成績次第では毎年の昇給額も今までより大きくなるのだから、悪い話ではないはずだ。総務課長はAを呼んで、その話を彼に伝えた。ところがAの反応は・・・
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January 22, 2006
=その2=
新しい製品や設備をインストールする時、スムーズにそして正確に技術をローカライゼイションさせるときには、言葉のギャップから来る誤解はあってはならない。そこで重要となってくるのは通訳のレベルである。ここでも募集に対して随分と様々な人達がやってきた。通訳はレベルにもよるが概ね2万ペソ以上の待遇になるので、悪い条件ではない。
ひとつのパターンは現地でリゾートホテルで日本人対応を仕事としていた人達。彼らは日常的な会話は大体理解できる。喋る日本語も少しイビツではあるものの何とか通じることが多い。しかしながら設備の操作や検査方法など細かな指示を通訳するレベルには達することはなかった。困ったことに、多くのフィリピン人はよく分からなくても、自分の解釈で通訳してしまうことが多く、非常に危なっかしいのだ。
最も我々の要求に近いのは、日本で働いた(違法合法を問わず)経験のある人達だ。どんな仕事にせよ日本語の指示のもとで働いてきた彼らは、かなり正確に通訳できる。何より漢字を含んだ字を読めるので、メモでのやり取りも出来る。
そして一番多かったのは、現地の日系企業で働いた経験がある、というだけの人達。自己紹介すらも英語になってしまい、一体何の職種の応募に来たのだろうか。
余談だが、通訳で募集を出したときは芸能活動で日本に滞在経験がある人達の応募も少なくなかった。こちらは会話に関しては相当流暢であるが、残念ながら業務メモを読んだりすることが出来ないことが多かった。それでもよく歌に出てきそうな漢字はバッチリで、書くことだってできる。なるほど!と納得してしまうのだった。
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January 20, 2006
よく言えば非常にポジティブで楽観的である。フィリピンで採用業務に関わっていると、そのような国民性をストレートに見ることが出来る。
=その1=
フィリピンではどこの日系企業でも駐在員の誰もが英語達者と言うわけではない。しかし、社外の現地の方々と関わらずに済むはずがなく、特に厄介なのは電話がかかってきたときだろう。「Mr.○○プリーズ」と言われれば、電話交換の女性は、そのまま繋いでくる。繋がれてしまった方は、泳げないのに海に放り込まれてしまったのと同じ状態になってしまう。
そこで、日本語がある程度できる電話交換を置こうという事になり、募集をかけた。確か応募は10人以上あったと思う。その中で人事課長と総務部長が一次審査を行い、最後に4~5人の面接を私が行った。履歴書を見て応募者の経歴から既に疑問を感じていたが、一応会ってみよう。
多かったのは大学で日本語のコースを習得した者。しかしながらこのケースでは最低限の日本語レベルをも期待することは出来なかった。初歩的な簡単な日本語の問いかけすらも分からないのだ。
仕方ないので、日本語で自己紹介するようにと英語で促すと、出だしこそ「コニチハ、ワタシハ○○デス。」で始まったが、そこからは全て英語で捲くし立てられた。日本語での電話交換という職種にどういうつもりで応募してきたのか、理解に苦しむ。給料につられての来たのは分かるとしても、本当にその仕事をまっとう出来るのか、どれだけ考えてきたのだろうか。
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January 13, 2006
フィリピンで仕事をしていると、明らかにギブ&テイクの世界だと感じることが多い。人間関係がタテの関係だと御恩と奉公の世界で、横の関係だと互いの利益になるようお互いが便宜を図るということになる。日本でもそれに近いことは阿吽の呼吸を以って事は成されるが、フィリピンでは堂々と当たり前のごとく行われる。
フィリピンでモノ作りをしようと考えた場合、必要なユーティリティがキチンと確保できるかどうか、これは非常に重要な課題である。まずは電気が想定されるが、セブでは「水」も貴重である。毎日のようにスコールがあるのに、大きな河川やダムは乏しく水は充分にはないのだ。だから工場内のトイレのフラッシュなどは屋根に落ちた水を地下タンクに溜め込んで賄っているくらいである。
さて、ある製品の製造のために、今まで以上の水の供給を受けなければならない状況となり、MCWD(metropolitan cebu water district)に我々は陳情に行った。ジェネラルマネージャのD氏は快く受け入れてくれ、パイプの付け替え工事の日取りまでスンナリと決まり、つつがなく必要な水も供給されるようになった。
そんなある日、D氏から電話があった。
「今年私の娘が大学を卒業する。私の娘はそちらの会社で働きたい、と言っているのでお願いしたい。」
そー来たか。会社では過去に無試験で入社させた正社員は一人としていない。総務部長のT氏に意見を求めたところ、何だそんなことかと言わんばかりに
「No choice!」
なるほど、そういうものか。
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December 21, 2005
ものぐさな私にとってプレゼントを用意するためのもうひとつ面倒なことはラッピングである。日本と違って、買った店で綺麗に包んでリボンがけをしてくれるわけではないから、自分でやるか、誰かに頼まなければならない。適当な包装紙があれば、ラッピングは自分でも出来るがリボンがけは自信がない。実は20年以上前に八重洲名店街にあるカバンやでアルバイトしていたことがあり、ラッピングには自信があった。それでも綺麗にリボンをつけるのはその当時も下手くそでうまく結べなかった。
そこでフィリピン独特の分業社会に委ねることとなる。これがまた面倒だった。例えばシューマートでプレゼントの品物を買ったら、その足でナショナルブックセンターに行き、包装紙を必要な枚数だけ買う。そうしたらそれをラッピングのサービスカウンターらしき処に行き、ラッピングをやってもらう訳だが、シーズンともなると結構待たされる。たかが買った物のラッピングで何でこんなに時間をツブさにゃならんのだ、とブツブツ言いながら順番を待つ。まあ、こんなことも楽しみながらやっていられるよう、まだまだ精進しなくては、と思うのであった。
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December 20, 2005
私は、フィリピンのデパートやスーパーで食料品を除いてあまりモノを買ったことがない。ショッピングが嫌いな訳ではない。SMやアヤラにはしょっちゅう行っていた。買わなければならない物が特にないことがひとつ。もうひとつは買いたいと思う物がないことである。
このことは、会社のクリスマスパーティの時期には大いに私を悩ませた。クリスマスパーティではプレゼント交換がよく行われる。出席する為には何か持っていかなければならないのだ。金額は大体100ペソ~200ペソのものをみんなは用意するらしい。さて、何を用意したらいいのだろう。
デパートの中をグルグル歩き回るのだが、少なくとも自分が欲しいと思うモノがないのだ。悪い癖で、自分が要らないものは、他の人も必要としていないはずだと決め付けてしまう。そうなると買う気にもならない。一緒にいる同僚はこんなもんでいいだろうと、テキパキと決めているのに、自分は決められない。「どうせ自分が使うんじゃないんだから、何でもいいんじゃないの」という同僚。
結局、何を買ったのか、今では全く覚えていないような、いい加減なクリスマスプレゼントだった。くじ引きで私のプレゼントに当たってしまった人には本当に申し訳ない・・・
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December 18, 2005
フィリピンでクリスマスと言えば至るところでパーティだ。会社の中でもいろいろな部署でパーティをやるから、駐在員は毎晩のように引っ張りだこだ。当然、ドネイションはそれなりに期待されてのことである。
ことパーティに関して言えば、フィリピンスタイルはエンターテイメントという面からは、我々日本人の暮れのの忘年会とは雲泥の差がある。我々の忘年会や新年会では場所とか雰囲気とか料理とかに注意が払われ、幹事は誰からも文句を言われないことがとりあえずの目標値である。フィリピンではどれだけの趣向が凝らされたか、その趣向をみんなが楽しんだかどうかで評価が決まる。だから、幹事は仕事中でもこの時期には頭の中はそっちに行ってしまっている。
であるから、出し物は我々が見ていてもとても面白い。ゲームには我々も参加させられるが、笑いながら参加できる。以前、登場していただいたG♂氏はこんなことを言っていた。
「日本の椅子取りゲームじゃぁないけど、僕ががサンミゲル・ボトルを股に挟んで立っている周りを女の子が音楽に合わせてグルグル回りながら踊っているんですよ。そして曲が止まるとドバッと女の子達が突進してきて、僕のソレを争奪するのは嬉しいやら恥ずかしいやら。日本人の女の子とじゃ、こうアッケラカンとはいかないですよね。バナナ・バージョンもやりましたよ。」
これだけ楽しませてもらえれば、2000ペソのドネイションじゃ安いくらいだ。
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